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篠川整形外科クリニック/よくある質問

膝の水を抜くと癖になる?
 中高年になって膝の関節軟骨が磨り減ってくると膝が痛くなります。これを変形性膝関節症といいます。関節にはもともと潤滑液として関節液(=水)がごく少量あります。軟骨が磨り減って炎症が強くなると関節液が増えて痛みが強くなります。これが水がたまった状態です。すり減った軟骨は元通りに再生することができません。ということは変形性膝関節症という病気を治すことは不可能なわけです。しかし痛みをなおすことはできます。痛みを和らげるためにヒアルロン酸という軟骨の成分のひとつを関節の中に注射しますが、水がたまったままでは薬が薄まってしまい効果がありません。そのため水を抜いてから薬を入れますが、水がたまっていたため関節の袋が伸びてしまっており水を抜いてもすぐには縮みませんのでまたある程度水がたまります。決して水を抜いたから癖になったわけではありません。ヒアルロン酸を注射することによって軟骨の弾力性を回復させこれ以上軟骨が減らないように保護することができますが、軟骨を増やすことはできません。水がたまるのは変形性関節症の進行状態を表しているともいえるのです。
正座をしないとできなくなる?
 膝が痛くなる変形性膝関節症の方では、正座ができなくなることを心配されることが多いです。変形性膝関節症では関節軟骨が磨り減ってしまっていますが、磨り減った軟骨は再生することができません。これ以上軟骨を減らさないようにすることが肝心です。正座をすると膝が深く曲げられて体の重みがかかり更に軟骨をすり減らしてしまいます。膝の治療をすると痛みがやわらいで痛くて曲がらなかった膝が曲がるようになって正座もできるようになります。しかし、正座することによって軟骨をへらしてしまいかえって変形性関節症を進行させてしまいます。正座できるようになったと喜んでいるうちにかえって悪くなってしまうわけです。その結果膝が曲がらなくなり正座も不可能になります。更に進行すると痛くて歩けなくなってしまいます。こうなると手術をして人工関節を入れるしかなくなってしまいます。
 日本人は畳の上の生活ですので、畳の上で寝たり起きたりするのに膝は十分曲がっています。ただ正座はそれ以上に膝を曲げるわけなので、膝が痛い方は残念ながら正座はあきらめてほしいのです。
 
サプリメントはのんだほうがよい?
 グルコサミン・コンドロイチン・ヒアルロン酸などのサプリメントの宣伝が新聞・雑誌によく出ています。これらで関節の痛みが消えたというような刺激的な言葉が並べられていますが、本当に効果があるのかは実際には証明されていません。関節内への血流はありませんので、のみ薬の成分が関節内へ移行するか疑問です。医療機関で処方する薬にはそのようなものがないことからも効果がはっきりしないことがわかります。唯一効果があるのは直接関節内に注射するヒアルロン酸製剤だけです。
 サプリメントはあくまでも営利目的の健康食品として考えたほうがよいでしょう。