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つちうら東口クリニックこどもの育児、発達、病気について

<<<子育てに一番大切なもの>>>
お金が無くても、父親の協力が得られなくても、お母さん次第で素晴らしい子は育つ

 「鳶が鷹を生む」ということわざがあります。まれに起きる奇跡でしょうか? 野口英世のお母さんは、明治時代のことですから、無学で字もろくに書けなかったけれど、母親の深い愛情によって、世界で活躍する素晴らしい偉人を育てました。子どもは母親の姿を見て育つものです。
 こどもの発達は、その生育環境に大きく左右されます。生まれて物心がつくまでが大切です。うちの子は血統書付きとか言いますが、これは音楽が好きとか、本が好きとか、スポーツが好きというような親の作る環境によって、その分野の才能が伸びていくということです。
 ところが、大脳生理学的に見ると、乳幼児期は脳の最大の成長期なので、どんなに素晴らしい知識を詰め込んでも、それを繰り返さなければ、すぐに忘れてしまいます。大人の過去の記憶をたどると、ほとんどの人が小学1年生の頃までしか覚えていないようです。これは、記憶をつかさどる神経回路が日々成長を続けて新しい回路に置き換わってしまうためで、同様の現象は初老期認知症のお年寄りの脳にも認められます。脳の神経回路がどんどんと枝を伸ばし続けているときは、記憶をしても、あらたに伸びた神経回路によって過去の記憶がかき消されてしまいます。このような状況下では、学び続けると言うことしか解決策がありません。子どもと認知症の老人の大きな違いは、常に大きな好奇心を抱いて、あらゆる環境から学び続けているか、一日中、ぼーっとして暮らしているかの違いです。
 従って、幼児教育というのは、何を勉強するかという勉強内容や知識そのものよりも、どのように楽しくおもしろく興味を持って周囲から学び続けられるかという、「何からでも学ぶ習慣」を身につけることが一番大切であり、無理に知識を増やそうとしなくても、そのような習慣がつけば、それで良いのです。
 毎日、本が好きでたまらなくなるまで楽しく本を読んであげ続けるとか、一つのおもちゃをいろいろに工夫して遊ぶことの喜びを何度も繰り返すとか、はめ絵のパズルで物事を完成させることの楽しさを覚えるとか、お手伝いをしたら誉められてとてもうれしかった経験を増やすとか、いやなことでも我慢をしたらとても誉められたとか、ちょっと工夫をすれば、いくらでもポジティブな習慣を付けることができて、こどもの将来を素晴らしくする可能性が開けてくるのです。
 自分の子が、将来、本当に素晴らしい人になってほしいと願い、その子の性格や心を素晴らしくしたいと思うなら、脳が急速に発達する乳児期から幼児期にかけて、素晴らしい心の習慣のつく環境をいっぱい与えることです。これは、知識を与えることではないのでお金がかかりません、と言うより、むしろ、物に不自由している方が、その分、一生懸命に生きる親の姿を見せることができるし、いっぱい心を工夫できるので、野口英世のお母さんのように、忍耐力と愛情に満ちた、本当に素晴らしい子育てが出来るのです。

 お母さん方が描く素晴らしい子のイメージについて質問すると、「優しい子、明るい子、積極的な子、思いやりのある子、勇気のある子、楽しい子、向上心のある子」など、様々な答えが返ってきますが、人として最も大切な素晴らしさとは何でしょうか。
 まず第一には愛情でしょう。子は愛の結晶といいますが、愛があれば人は感動し、動物もなつき、草木もよく育つそうです。思いやりも、優しさも、すべて愛情から発したものです。しかし、誰にでも、泥棒にさえ、愛の心はあります。泥棒の愛はとても小さくて、他人が困っていても自分だけ満足すればいいという愛ですが。
従って、親が子に素晴らしい人になってほしいと願うとき、その親の見せる愛情の深さ(細やかな気配り)と大きさや広さ(おおらかさ)が大切だとわかります。
 現代社会は、欧米の資本主義が世界中に広まり、個人主義のはびこる、いやな時代になってしまいました。しかし、そのような世界的風潮の中にあっても、日本という国は、ほんとうに素晴らしい愛情に満ちた国だと思います。四季折々の美しい大自然を生活に取り入れて、自然とともに生きてきた日本人は、いつしか「一寸の虫にも五分の魂しい」というように、どんな些細な物にも命が宿っていると考えて、森羅万象全てに対して愛情をもって大切にあつかおうという心を持つようになり、繊細で気配りに満ちた美しい文化と歴史風土を培ってきました。たとえば、山で木を切るときに、まず山の神にことわり、切り倒す木にも話しかけて、切り株の脇に必ず次の苗木を植えて、木霊(こだま)を苗木に移してから切ったそうです。また、茶道の経験のある方ならご存じでしょうが、軽い物は重々しく大切に扱い、重い物は軽やかに生きているように扱うのが極意とか伺ったことがあります。
 また、日本人は、食事の時に何気なく「いただきます」というあいさつをしますが、人は他の生き物の命をいただかないと生きていけないから、その生き物たちに感謝の愛情を示して、ありがたくいただくのだそうです。
 乳幼児には、生物と無生物の区別がありません。お人形ごっこや絵本が好きなのは、目に映る全ての物が自分と同じように生きていると感じているからです。 「靴下さんが散らかったままでかわいそう」とか、「お口に入れたら、ご飯さん喜んでくれるかな?」とか、「障子さんが穴があいて、えんえん泣いてるよ」とか、「お月様、こんばんは、夜道を照らしてくれて、ありがとう」という世界が子どもの世界です。
ですから、お母さんが子どもの目に映る全てのものに対して、広くて大きく深く細やかな愛情を注ぎ、ディズニーの「美女と野獣」の食器のダンスのように、全てのものに命が宿るというスーパーメルヘンの世界を常に忘れずに大切にしていけば、深く大きな愛情を持った子が育っていくのではないでしょうか。

 次に人として大切な心は何だと思いますか。私は、愛情の持続力だと思います。どんなに愛が深くて大きくても、台風のように瞬間風速的で長続きしなければ、何もなりません。物事が成就するまで愛を注ぎ続ける持続力こそ、人として最も尊ばれる心かもしれません。それには勇気と努力と、それを支える忍耐力が必要です。いつの時代でも、人が精一杯努力する姿は、大勢の人々を感動させるものです。
つまり、幼児にとっては、愛情を広く大きく持続させるために「がまん」する心を育てることが大切です。パズル遊びや日々の生活を通して、「何でもがまんして頑張り続けると、素晴らしい成果が得られるのだ」という小さな成功経験を何度も繰り返し経験させてあげることが大切だと思います。この経験の積み重ねによって、勉強でも仕事でもスポーツでも、自信を持って前向きに何でもこなせる万能人間となるために基本となる大切な心が育っていくのだと思います。
 はじめの内は、ちょっとでも我慢できたら「我慢できて、えらいね」と誉めてあげるだけでいいのです。
 松下電器を創業した松下幸之助も、「自分は今までに一度も失敗したことがない、成功するまで、止めずに努力し続けたから」と述べていたそうです。
 福島県の猪苗代湖畔の野口英世記念館に「忍耐の碑」というのがあります。私事で恐縮ですが、私は、中学二年生の時に、その碑に出逢い、「忍耐は苦し(にがし)、されど、その実は甘し」という言葉にとても感動しました。その当時、私は学校が嫌いで、通信簿の成績はオール3でした。勉強(忍耐)はいやだけれど、実が甘いのなら、野口博士の言葉を信じて頑張ってみようかと考えたのです。その言葉の書かれた絵皿を買ってきて、机の前に置きました。夏休みに発憤して、七教科高校受験問題集というのを最後まで全部やり遂げました。といっても、ほとんど答えを見ながらの丸写しでしたが。すると、二学期からの全ての授業や試験が「どこかで見たぞ」というものばかりで、とても簡単なものに見えてきたのです。担任の先生は、私が突然に全科目の成績を上げたので驚かれていました。

 従って、今子育てをしているお母さんの皆さんが、常に愛情と忍耐力を日々の生活のあらゆる場面で実践していけば、必ず素晴らしい子が育つと思います。野口英世のお母さんのように、たとえ、経済的に大変でも、お父さんや家族の理解を得にくい家庭でも、どんな境遇でも、お母さんさえ明るく元気に愛情と忍耐に生きていれば、貴方のお子さんが確実にお母さんの心をコピーして、素晴らしい子に育っていくはずだと思います。
お母さんの大愛と忍耐力で、ぜひ素晴らしい実を結実させてくださいね。川嶋 健吾

<<<注意欠陥多動性障害ADHD>>>
落ち着きのない子は、意欲の固まりで、多芸多才の素質があります。

<Q>様々なことに興味を持つのは良いのですが、熱しやすくて冷めやすく、好きなことには時間を忘れて集中するのですが、総じて長く集中できません。落ち着きが無く衝動的で、思い付いたことを直ぐにやりたがります。
<A>年齢が低いほどじっとしていられないのは「元気でやんちゃな子」と捉えられますが、小学生になっても同じ状態が続いていると「困った子」と評価が変わっていきます。年齢不相応に集中力のバランスが悪く衝動的で多動で、実際に生活上支障をきたしている事実が7歳未満から認められる場合に注意欠陥多動性障害ADHDと言います。診断は関わる人の評価で決まるので、客観性を持たせるために自宅と学校など2カ所以上で評価が一致することが必要です。有病率は学童で3〜5%、20人に1人がADHDということになります。「窓ぎわのトットちゃん」を書いた女優で国連大使の黒柳徹子さんもADHDですが、消防士やERドクターなどの職を選ぶ人にも多いと言われます。発達人類学的には狩猟民族のなごりだと言われ、計画を立てて一つのことにじっくり取り込むことは苦手ですが、複数のことを同時にこなしたり、突発的な出来事への対応が得意で、変化を楽しんでいる様にも見えます。最後までやり遂げて後片付けをする習慣さえ付けてあげれば多芸多才の素晴らしい人になれます。そのために気持ちを安定させて集中力を高めるお薬もあり、こどもの疳の虫に使う漢方薬で肝っ玉を養い、忍耐力を高めてあげることも有効です。

<<<起立性調節障害OD>>>
こどもはよく立ち眩みやめまいやだるさを訴えることがあります。

<Q>うちの子は朝寝坊で、立ちくらみやめまいや頭痛を訴えることが多く、元気がありません。母親の私の体質に似たのかもしれないと思い様子を見ていましたが病気なのでしょうか。
<A>起立性調節障害の可能性があります。これは思春期に多い自律神経反射の不安定な状態で、立ちくらみやめまい、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛、腹痛などを伴い、起立すると症状が強くなり、午前に強く夕方に改善し、夜には目が冴えて入眠困難を伴います。ODの診断基準によれば、軽症を含めて小学生の約5%、中学生の10%がODです。その約半数で母親や家族にも類似の症状がみられますが、小児では身体症状だけでなく焦燥感、気分の落込み、イライラ感(易怒性)や集中力低下を伴うこともあり精神的な配慮も必要です。
 治療はまず自律神経機能を高めることから始めます。毎日15分以上の運動を行い、午後からの規則正しい生活で午睡せずに11時迄に就寝し、暑気あたりしやすいので入浴は短時間にして、食事をしっかりとることが大切です。これだけで改善しない場合は、自律神経調節薬を併用しますが、胃腸虚弱体質の子が多いので、漢方薬も良く効きます。朝鮮人参茶や朝鮮人参を含む胃腸を丈夫にする漢方薬によって全身の新陳代謝が高まり、昼食後の眠気やだるさがとれて、めまいを起こしにくくなり、疲れにくくなって元気になると、意欲がわいて、イライラや落ち込みも改善されます。

<<<虚弱体質と小児疳症(疳の虫)>>>
こどもは元々、胃腸と心と肝と腎が弱いので、漢方で元気にするとよいですよ。

<Q>うちの子は神経が過敏なのでしょうか、ちょっとしたことで直ぐに切れてイライラと怒り出します。
<A>子どもは様々な不安を抱えて生きています。生まれて最初に出会うのは夜の暗闇の恐怖と目醒めた時に母親が見えない不安です。夜泣きや寝起きにぐずることが多いと、自律神経が不安定となって腹痛を起こしやすくなったり昼間からイライラして疳の虫が騒ぐのです。これが母親のストレスとなり更に子どもに影響して悪循環になります。疳の虫に効果のある漢方薬、抑肝散は昔から母と子が一緒に飲む母児同服が良く効くと言われています。3歳までは母とのスキンシップが極めて大切で、母子愛着関係と言いますが、この関係によって受ける愛情や安心感が不足すると、不安感が膨らんで神経過敏となり、イライラと怒りっぽくなります。子どもは素直で従順で体力がないため、様々な環境の変化や食事の影響を受けやすく、両親の何気ない冗談や、親や周囲のイライラした言動や対応に強い不安や恐怖を抱くことがあります。お茶やコーラやチョコなどに含まれるカフェインを摂りすぎたり、魚肉より獣肉を多く食べ過ぎて野菜不足になっても、神経が過敏になるのでイライラと切れやすくなります。漢方は肉体と精神を陰陽一体のものと考え、胃腸が弱いと意欲が減り、胸が悪いと悲しみ、腎が弱いと恐がり、肝が弱ると癇癪持ちで忍耐力が弱り、心が弱ると精神不安になるので、精神の問題は体調を整えることから始めると良いと言われます。愛情をもって不安を取り除く工夫をしながら、食事や漢方薬で体調を整えていくと疳の虫が鎮まります。