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つちうら東口クリニックアレルギー、アトピー、喘息、花粉症コラム

アレルギーのスイッチ?
*アレルギー体質は*
今まで、治らないものと思われていました。しかし、最近の研究から、体の免疫バランスを変えるスイッチのあることが判りました。ナイーブT細胞が、様々な菌やウイルスの刺激で樹状細胞を介して、Th1細胞に変身して細胞免疫力を高めます。菌やウイルスの刺激が不足するとTh2細胞に変身してアレルギー反応が促進されるのです。
 先進諸国にアレルギーが多いこと、ヨーグルトで花粉症が改善する人がいること、漢方薬でアトピーが劇的に善くなる人がいることなど、この発見によって全て説明が出来るようになったのです。
*アレルギー体質のスイッチを切るには*
Th1細胞を増やし、Th2細胞を減らせばよいのですが、現在の所、Th2細胞を若干減らすお薬だけがあり、Th1細胞を増やすお薬は見つかっていません。
 ヨーグルト、納豆、ぬかずけ等、発酵食品にTh1細胞を増やす働きがあり、漢方薬の梔子柏皮湯、補中益気湯、十全大補湯でも同様の働きがあることが確認されています。
*小児の感染とアレルギー*
 赤ちゃんは、お母さんの胎盤を拒絶しないように全員Th2優位で生まれてきます。だからアレルギーを起こしやすいのです。
 出生直後から様々な菌やウイルスの感染にさらされることによってTh1が誘導され、1歳から3歳くらいまでに、生理的なアレルギー体質を卒業することができます。抗生剤を使いすぎて腸内細菌が減るとアレルギー体質が長引くのもこのためです。土に触れない生活も卒業を遅らせる要因になります。体力があれば、小児科の待合で風邪をもらうのも、アレルギー改善には悪くないことなのです。
アトピー性皮膚炎
1.アトピー体質の人は
東洋医学的に皮膚と胃腸のバリア機能が低下しています。漢方や食事で皮膚の新陳代謝を高め、胃腸虚弱を改善して丈夫な体にする治療を続けていると、早い人で数週間、遅い人でも数ヶ月から半年で、ほとんどの人のアトピーが改善し皮膚炎が終息していきます。
 アトピーは食事や寝不足や気候など、生活環境に左右されることが少なくありませんが、漢方で体力が付いてくるに従って、皮膚炎が再燃する頻度が減っていきます。
2.ステロイド剤は
当院ではアレルギーマーチの悪循環を断ち切るために少量を薄めて用いることがあります。何より保湿とスキンケアが大切です。さらに漢方薬で胃腸や皮膚のバリア機能と再生力を高める治療を続けていると、ステロイドの減量、中止が可能です。
3.遷延性の難治性アトピーは
好酸球の増加する4型アレルギー(遅延型アレルギー)なので、4型に有効な抗アレルギー剤をしっかり併用しながら、漢方薬で冷え症や胃腸虚弱を治して全身の新陳代謝を高めてあげれば、薄紙をはがすように皮膚炎症状が次第に終息していきます。
4.アトピー予備軍の乳児湿疹は
まずスキンケアでしっかりと保湿することが大切で、次に、食事に注意して便秘させないこと、特に乳酸菌やオリゴ糖を多用して胃腸を丈夫にしていると、遅くとも4−5歳までにアトピー症状が出なくなります。
スギ花粉症1
1.天候とスギ花粉の飛散状況
 通常は節分の頃から、ちらほら飛び始めて2月中旬から本格的な飛散が始まり、4月中旬まで続きます。
 しかし、昨年の夏が記録的な猛暑だったため、秋の調査で平年の2倍以上、冷夏だった一昨年の15倍近い大量の雄花を付けているとのことです。昨年10月下旬頃から、晴れた風の強い日にはスギ花粉が飛んでいたようです。
2.飛散直前の予防対策には
3つあります。第1に乾燥による鼻粘膜障害を防ぐことです。マスクや加湿器で鼻粘膜の乾燥を防ぐと花粉症が重症化しにくくなります。第2に野菜や発酵食品、乳酸菌を増やして、高脂肪高蛋白食を今までの半分以下にして、便秘を解消しておくことです。早い人なら2週間ぐらいで体調が変わり、アレルギー症状が軽くなります。第3に、顔の火照る体質のある人は、足腰を温め、漢方薬を多用し、食事に注意して、血液ドロドロ状態をサラサラ状態にしておくことです。これで、かぶれやすい炎症傾向体質が改善できます。
3.抗アレルギー剤は
4〜5種類の異なる作用をもつお薬のグループがあります。早く使わないと効果のでないものと、症状が出た時にその場で使うものがありますが、1日おきに症状が出るような状況では、続けて服用した方が効果が良いようです。
点鼻薬、点眼薬にも、作用の異なるものがあり、予防的に毎日使うものと、症状の出た時のみ使うものがあります。
4.花粉症のサプリメントには
大きく分けると2種類あります。1番目は、乳酸菌とキノコ類(βグルカン)で、多糖体などの成分が腸の粘膜で自然免疫系に働きかけ、アレルギーになりやすい免疫バランス(2型ヘルパーT細胞が優位)状態を改善します。
(免疫バランスの改善には時間がかかるため、早めの摂取が効果的です)
胃腸を丈夫にして自然免疫力を高める漢方薬には更に強い免疫バランス改善作用があるので、当院ではアトピーなど通年性のアレルギーの治療に併用しています。
2番目は、トマト,シソ,甜茶(てんちゃ)ミント,フキ,バラ,柿葉,柑橘(かんきつ)類,シジュウム,凍頂ウーロン茶などの植物素材で、ポリフェノール成分が、アレルギーの抑制に寄与すると考えられています。
アレルギー発症の原因となる肥満細胞の活性化を抑え、くしゃみの原因となるヒスタミンの遊離を抑え、鼻水や鼻づまりの原因となるロイコトリエンの放出を抑える作用が確認されています。
アレルギーを抑え込む植物成分のサプリメントは、免疫バランス改善タイプに比べると、早めに効果を実感できるので、症状が出てしまってからでも試してみる価値があります。
漢方の主要成分も草根木皮であり、同様の即効性のある処方が併用できます。


5.花粉症は自分の体質を知るバロメーター
毎年繰り返している花粉症の程度を比較して瘀血・慢性炎症体質を知ろう!
 東洋医学では、人や自然の陰陽五行・気血水のバランスの崩れが病気を発症すると認識しており、病気の原因を、外因・気象ストレス、内因・精神ストレス、不内外因・食事を含めた生活関連ストレスの3つと考えています。
  花粉症の程度に個人差が生じるのは、東洋医学的に見れば、内因と不内外因の差によることになります。内因は精神ストレスです。皮膚・粘膜表面の最前線にいる免疫防衛細胞・抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞(樹状細胞)は、自律神経と直結していて、局所の異常を、痒み感覚として脳に伝えます。逆に脳からのストレス刺激によって、この細胞が活性化し、様々なアレルギー症状の引き金を引くので、イライラした易怒性が強いと、花粉症などのアレルギー症状が悪化します。
 もう一つのアレルギー症状の個人差は不内外因によるものです。つまり食事や睡眠を中心とした生活習慣によるものです。当院では、瘀血を予防する食生活の指導と、瘀血体質を改善する漢方治療を行っています。
過去に書いた花粉症関連記事
バレンタインのチョコと花粉症の体質改善
(2012年2月10日常陽ウィークリー掲載)
Q. 毎年スギ花粉症に悩まされます。病院に行くとアレルギー体質そのものは治らないから、症状が出たらお薬でコントロールすれば良いと言われます。漢方で治りますか。
A. 昭和30年代には3割もなかったアレルギーが平成10年には調査した大学生の86%で何らかのアレルギー血液検査が陽性だったとの新聞記事がありましたが、その後の10数年でアレルギーがさらに増えています。
チョコでアトピーなどのアレルギーが悪化しますが、獣肉や乳製品や高コレステロール食過多と野菜不足から、多くの人が炎症を起こしやすいオ血(うっ血)体質になっています。これがアレルギーを増やし悪化させる大きな要因です。
さらに生活習慣の変化で脾虚(胃腸虚弱)や腎虚(新陳代謝の低下)が増えて細胞性免疫力(抵抗力)が弱まると、全身がかぶれやすくなり、鼻が詰まり、カゼを引きやすくなります。
漢方的な考え方を取り入れてオ血や脾虚、腎虚を治す体質改善の本治を続けていると、アレルギー症状が改善する人が増えるはずです。