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内痔核は直腸肛門部に分布する上・中・下直腸静脈の腫大・拡張した静脈からなる結合組織性の腫瘤です。肛門直腸部の上皮は怒責(いきみ)や水様の下痢便または大きく硬い便塊が、粘膜下の静脈叢、筋繊維(支持組織)、結合組織などを下方に変位させ、内痔核を発生させます。内痔核の症状は出血・痔核の脱出(脱肛)・疼痛です。
当院では、主に内痔核の発生原因を除去することで、できる限り「保存的治療」にて内痔核の発生・症状の改善をめざします。また肛門よりの出血を訴えられて来院される患者様の中に年間約5例以上の「直腸がん」が発見されること、また「S状結腸がん」などで便通異常が起こり内痔核が悪化して出血などを起こす場合がありますので、よく注意する必要があります。 |
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外痔核は便秘や下痢が続いたり、急激な腹圧の上昇によって、肛門縁皮下の浅い所の血管が破れ、血液がたまった状態です。肛門の急激な腫れ(血栓形成)と疼痛が主な症状です。まれに出血を伴うこともあります。治療は除痛など「保存的治療」が主体となります。しかし、疼痛が激しい場合または腫れが大きい場合は、減圧・除痛のため「血栓除去術」を行うこともあります。外痔核は急性疾患で慢性化することはほとんどありません。 |
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肛門周囲膿瘍(肛門膿瘍)は、原因が判然としているものと、判然としていないものがあります。「肛門膿瘍」は肛門洞につづいて内肛門括約筋を貫く肛門腺の感染および感染の進展経路、部位により各種の肛門膿瘍が形成されます。症状は肛門周囲の腫れ・強い疼痛で時に発熱を伴います。肛門膿瘍が自潰したり、切開術を受けて排膿されると、症状は急速に軽減します。しかし、これが「痔瘻」の原因となります。時に反復したり、難治性となったりすることがあります。これが肛門膿瘍と痔瘻の因果関係および病因です。「痔瘻」は膿汁の流出が滞ると炎症症状を呈し、排膿すれば軽快します。自然に治ることは、まれです。また「痔瘻がん」の発生が多く報告されています。 |
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肛門皮膚の裂創(さけ)あるいは慢性肛門潰瘍(潰瘍・肥大乳頭・見張り疣)を総称して「裂肛」といいます。慢性肛門潰瘍は、便秘および水様の下痢便などの便通異常が誘引となって肛門腺の感染などに内肛門括約筋の痙攀性収縮が加わって難治性の潰瘍を形成する疾患です。症状は、排便時の激痛と排便後長時間続く痛みおよび少量の出血です。患者様にとっては苦痛の多い疾患であり、痛みのために排便を“がまん”する、すると便秘となり排便が困難になる。さらに排便時に激しい痛みを起こす。この様な「悪循環」を生じ症状はさらに増悪し、最終的には「肛門狭窄症」(肛門が狭くなる)を引き起こす疾患です。「肛門狭窄症」を引き起こす前に、適切な保存的治療が必要です。
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「肛門掻痒症」は、肛門周囲に皮疹がなく掻痒感(かゆみ)があるもので、明らかな原因疾患があるものは、これに含まれません。肛門掻痒症の原因は糞便・粘液などによる肛門周囲皮膚の汚染です。「肛門の汚染」が反復・継続すると肛門移行皮膚および肛門周囲皮膚の肥厚・硬化を生じ、「肛門皺壁(すうへき:ひだ・溝)」を形成し慢性化・難治化します。本症の確実な根本治療は現在ありません。この点、つらいかゆみの軽減のためにも早期発見・治療が特に重要です。現在、肛門掻痒症が悪性腫瘍・潰瘍性大腸炎と並んで肛門病の「3難病」と呼ばれるのはこの理由からです。 |
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