
明るいところや白い壁、青い空などを見ると黒い虫みたいなものが飛んでいるように見えることがあります。なにか病気でしょうか。
「蚊」「ゴミ」「糸くず」「ハエ」「けむり」などと表現する人もいます。本当はいないのに「蚊」が「飛」んで見えるから「飛蚊症」と言います。目を動かすと一緒に動き、まばたきしても消えず、暗いところでは気にならなくなりますが、うっとおしいですよね。
症状が出始めるピークは20代後半から30代と50代。実はこの症状、「老化現象の始まり」の一つなのです。浮遊物の正体は、眼球の中に詰まっているゼリー状の透明な物質『硝子体(しょうしたい)』に生じる濁りです。明るいところを見たときにその濁りの影が網膜に映り、目の動きとともに揺れ動き、虫やゴミに見えたりします。近視の人や目の大きい人は早期からおこりやすかったりします。
でも、飛蚊症だからと自己判断で放置しないで下さい。危険な病気を知らせるサインの場合もあります。例えば、網膜に穴が開く『網膜裂孔』、はがれてしまう『網膜剥離』では飛蚊症が現れることがあります。この場合進行すると手術でも視力が取り戻せない可能性があります。目をぶつけたときには要注意!衝撃で網膜が剥がれ、浮遊物が現れることが多いのです。出血を起こして飛蚊症のように見えることもあります。
老化か病気か。これを見極めるのは自分では不可能ですが、眼科で「散瞳検査」をすればすぐわかります。瞳を開く目薬をさし、眼底検査をします。1時間程度で済みますが、検査終了後も目薬の効果が続き、ピントが合わない状態が4〜5時間続くので車の運転は危険です。ご自分では運転せずに来院ください。半日仕事になってしまいますが、一度は検査を受けることをおすすめします。