大木更一郎医師のご紹介

平成16年より大木皮膚科の診療を担当。日本医科大学講師。

ナローバンドUVB

乾癬、白斑、アトピー、円形脱毛症などに有効な新しい紫外線療法。平成24〜エキシマライトも導入

皮膚科疾患のご説明 1

湿疹、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、乾癬、掌蹠膿疱症などに関して

皮膚科疾患のご説明 2

水虫、ニキビ、いぼ・水いぼ、ヘルペス、帯状疱疹、やけど 、魚の目 、皮膚良性腫瘍に関して

皮膚科疾患のご説明 3

巻き爪治療、プロペシア、白斑、肝斑、円形脱毛症、皮膚悪性腫瘍、漢方治療などに関して

ステロイド外用剤について

ステロイド外用剤に関する良くある質問と注意すべき副作用について

良くある質問

・アトピー性皮膚炎の原因,治療
・水虫治療のポイント
・いぼ治療の実際
・粉瘤などの局所麻酔手術 

皮膚科疾患のご説明 1

皮膚という臓器

皮膚とは・・
皮膚というと皆さん単にカラダの表面を覆っているものだけと思われるかも知れません。しかし、皮膚は大気中にある細菌・カビや乾燥・寒暖などという過酷な環境からカラダを守っている大切なひとつの臓器なのです。皮膚は、表層の表皮という部分と深層のコラーゲンに富んだ真皮という2層構造から成り立っています。さらに、真皮の下には血流豊富な真皮下血管網が形成され、脂肪組織が外力に対するクッションや体温保持に役立っています。

皮膚の付属器には、毛と毛穴近くにある皮脂腺、汗腺、紫外線からカラダを守るメラノサイトや知覚神経などがあり、これらが体温調整や水分調整を行い、また皮膚表面の皮脂膜を形成し、皮膚の乾燥や細菌感染を防いでいます。適切な皮膚の水分量と皮脂膜は皮膚の健康を守るためにとても大切です。健康な皮膚の表面は弱酸性でできており、皮膚表面での細菌叢を一定に保ち、必要以上の細菌が繁殖しないようになっています。また、皮膚はカラダの中でも免疫機能の高い部位であり、小さな異物をカラダの外に排出する作用や自分と違うもの(細菌や有害物質など)を認識することが得意です。例えば、皮膚を他人から移植すると強い拒絶反応を起こすため、他人の皮膚を移植することは基本的にできません。そのため、人によっては体調やカラダの免疫機能の異常(疲れ、ストレスなど)が表に出やすい部位であるとも言えます。

以下に、代表的な皮膚疾患についてのご説明をさせていただきました。何か皮膚の異常を感じたり、お困りのことがありましたら是非ご相談ください。
(大田区/皮膚科/大森の大木皮膚科)

湿疹・皮膚炎

接触性皮膚炎(かぶれ)
いわゆるかぶれです。かぶれを起こしやすいものとしては、毛染め、化粧品、ピアス・時計(金属)、マンゴー、うるし、毛虫、草花、ほこり等の他に、職業上起こしやすいものとしてプールに入っている塩素、洗剤、セメント、ゴム手袋などが挙げられます。一度、かぶれてしまうとその物質に感作されてしまうこともあり、原因物質との接触をさけることや防御する事が治療上大切になります。場合によっては治療につかう軟膏にもかぶれてしまうことがあり注意が必要です。金属アレルギーなどに対してはパッチテストを行いますが(予約制)、そのあと、判定の為に原則2日目、3日目に通院が必要となります。

※日常ありふれた湿疹のひとつですが、意外と患者さんご本人が原因に気づかすにいる場合も少なくありません。例えば、プール(塩素のかぶれ)、シャンプーをかえた、最近掃除をした(ハウスダスト)、カットバンを貼っていたなど思い当たることはありませんか?

パッチテストは、かぶれや湿疹が完全に治ってから行います(予約制)。使っていた薬剤やお化粧品など前もってお持ち下さい。テスト期間が終わるまで原則入浴や汗をかくことは禁止です。肌着は綿100%のものを着用し、テスト前は日焼け等もさけてください。汗のかきやすい6-9月は原則さけて行います。

おむつかぶれ
乳児の股部などが尿などにより刺激を受け、オムツで蒸れてしまうことなどが原因となります。おしっこが出るたびに、ぬるま湯で優しく洗って清潔にしておくことが大切です(けしてゴシゴシしすぎてはいけません)。カンジダ症を合併する場合もあり、疑わしい場合は、カビの顕微鏡検査を行います。

脂漏性皮膚炎
頭、顔などの皮脂の分泌の多い場所に発生します。産まれたばかりの乳児に出来る場合と中年以降に出来る場合があります。フケ症は、頭に起こった軽い脂漏性皮膚炎であることが多いです。分泌された皮脂が、細菌や「マラセチア」というカビなどにより変質しこれが刺激となり皮膚炎を起こすと考えられています。通常の湿疹より治療期間が長めにかかることが多く根気よく治療していくことが大切です。ステロイド外用のみで良くならない場合、抗真菌剤を加えることで改善することがあります。

皮脂欠乏性湿疹
お年寄りなどで皮脂の分泌が低下し、皮膚が乾燥傾向に成った場合にかゆみが生じ、それを掻爬することで生じる湿疹です。皮膚が乾燥することで表皮の角質層が剥がれたり、小さな皸裂を生じ皮膚が過敏になった状態です。化繊の下着や汗などわづかな刺激でかゆみが生じ、また石鹸の使いすぎなどでさらに症状が悪化します。冬の寒く乾燥した時期に起こりやすく、比較的若い男性の下腿部に生じることもあります。お風呂で洗いすぎることをや、こたつやヒーターなどでの乾燥に注意し、下着は肌に優しい綿製のものを使うと良いでしょう。

手湿疹(主婦湿疹)
主に水仕事を行う若い女性に出来ることが多いです。他にも,パソコンや事務仕事なども手への刺激となり発症する事があります。繰り返す刺激や手洗いなどにより手の皮脂膜が過剰に取れてしまうと,乾燥から刺激を受けやすい状態となります。さまざまな接触性皮膚炎(かぶれ)を生じ,赤いぶつぶつや皮膚が硬くなりひび割れたりすることもあります。治療は,なるべく刺激から手を保護することが大切です。お薬を塗った上から,夜間に薄い綿の手袋をしていただき,昼間も刺激となる行為をするときは綿手の上から薄いビニールの手袋などをするとよいでしょう。ゴム手袋はかぶれの原因となるためおすすめしていません。

※特に慢性化し皮膚の硬くなった方では、お薬を重ね塗りした上からガーゼを巻かせていただく場合があります。

汗疹(あせも)
夏などで高温多湿の状態の時に生じやすく汗腺の排出障害でおこります。典型的には,胸部や背部などの汗のかきやすい所に生じることが多いです。治療は,シャワーなどで清潔を保ち,高温で汗をかきやすい環境を避けることが大切です。炎症を繰り返すと細菌感染を合併する場合もあります。

痒疹
虫さされのあとなどを掻いてしまうことにより,硬いかゆみのあるしこりを生じた状態をいいます。ひとつひとつの皮疹が硬いしこりとなって強いかゆみを伴うため,掻爬を繰り返しなかなか治らないことが多いです。治療は,外用剤,内服薬にてかゆみをコントロールし,掻爬をしないこととしこりが取れるまで,しっかり治療を続けることです。
(大田区/皮膚科/大森の大木皮膚科)

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは・・
肌の乾燥に伴う皮膚のバリア機能低下,アレルギーになりやすいアトピー素因に,ハウスダストや発汗による刺激、食生活やダニのアレルギー、ストレスなどの環境因子などが関連し生じる皮膚炎と考えられています。典型的には,肌の乾燥に伴い頸部,肘窩,膝窩などの間擦部位に左右対称性に生じる慢性的な皮疹によりアトピーと診断される事が多いです。血液検査では血清IgE値の上昇が見られることが多く,アトピー性皮膚炎診断基準の参考とされています。小児期には,全身の肌の乾燥と共に掻爬することで,皮疹が悪化しやすく、乾燥肌を原因とした皮疹は思春期の代謝が盛んとなる時期に一時改善することもあるが,成人した後に再びアトピーが悪化することもあります。

<生活上の注意点>
・こまめに掃除をしてダニ,ほこりなどアレルギーの原因となり易い物質を身の回りから遠ざけましょう。
・睡眠を充分にとり,適度は運動を行いストレスのない生活を心がけましょう。
・極端な偏食やインスタント食品のみ取ることを避け,バランスの取れた食生活を心がけましょう。
・皮膚炎が悪化しているときは,運動して汗をかきすぎたり,熱すぎる風呂を避け、患部を冷やすことでかゆみをコントロールしましょう。
・洗浄作用の強い石鹸やナイロンタオル,スポンジで洗うことを避け、皮疹の悪化しているときはなるべくシャワーでやさしく汚れを洗い流し肌を清潔に保ちましょう。
・肌着や服は化繊やウールなどを避け、肌に優しい木綿のものを選ぶと良いでしょう。
・掻くと皮疹が悪化するので爪は短く切り、外用剤や保湿剤を正しく使用し良い状態にコントロールしていくことが大切です。

アトピー性皮膚炎の原因と治療について追加いたしました。
※小児期アトピーは乾燥肌となりやすいのですが、皮脂の分泌の盛んとなる8〜9才頃までに寛解してくることが多いので、湿疹を悪くしないよう保湿ケアをしっかり継続することが大切です。
※当院ではアトピー性皮膚炎難治例に対してナローバンドUVB治療を始めました。ステロイド外用剤の減量が期待できます。詳しくは担当医におたずねください。
※特にアトピー性皮膚炎に関してはインターネット上にはさまざまな情報があります。もちろん全ての情報が間違っているわけではありませんが、安易な民間療法やアトピービジネスには注意しましょう。
※アトピー性皮膚炎の正しい情報はこちら(アトピー性皮膚炎)をご参考にされてください。
※申しわけありませんが当院では、完全なステロイド忌避症の方、脱ステロイド中の方はお力になることができませんので、よろしくお願い申し上げます。
(大田区/皮膚科/大森の大木皮膚科)

蕁麻疹

じんましん
皮膚に突然蚊に刺されたような膨疹を生じ、だんだんに融合をして地図のような皮疹となる日常よく見られる疾患です。通常、強いかゆみを伴うことが多いが、皮疹の多くは半日〜1日以内に退きます。食事、感冒、薬剤、寒冷、物理的刺激などが原因となることもあるが、5〜6割は特に誘因無く生じると言われています。ストレスや疲れなどがきっかけとなることもあります。皮疹が顔面に生じ消退まで2,3日要すること(クインケ浮腫)や、口腔や咽頭に浮腫を来した場合には点滴治療が必要となることもあります。治療は、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服を継続しアレルギー症状をコントロールすることです。通常、かゆみの発作は1〜2週間で収まってくる場合(急性蕁麻疹)が多いが、1ヶ月以上症状が続き内服薬を継続しなくてはならない場合もあります(慢性蕁麻疹)。

※多形滲出性紅斑、環状紅斑と云われるじんましんに似た疾患もあります。
(大田区/皮膚科/大森の大木皮膚科)

角化症・膿疱症

乾癬(かんせん)
 皮膚のターンオーバーが早まり白いかさかさ(鱗屑)を伴った赤い皮疹が肘、膝など四肢の伸側を中心に生じます。原因は不明で多くは痒みを伴い、治療が年余に及ぶこともあります。典型例では、視診だけで診断が可能ですが、皮膚生検をして診断を確定することもあります。他の人に伝染することはなく内臓の病気とも関係ありませんが、時に指や腰関節の痛みを伴い、経過が慢性化すると爪に凸凹が生じることもあります。
 治療は第1選択として副腎皮質ホルモン外用剤の他に、副作用を抑えるためにビタミンD3外用剤を併用することが多いです。紫外線療法が有効なので、第2選択として外用剤のみでコントロールが悪い方では、最近ではナローバンドUVBという紫外線治療を行います。さらに重症例では、免疫抑制剤やチガゾンというお薬を飲む場合もあります。動物性脂肪、タンパク質の過食は避け、バランスの取れた食生活を心がけます。治療には漢方薬を併用する場合もあります。 

ナローバンドUVB治療をご希望の方は当院までお問い合わせください。

掌蹠膿疱症
手のひら(掌)と足の裏(蹠)に無菌性の膿疱を生じる慢性に経過する疾患です。おもに土踏まずに出来ることが多く、白癬菌や細菌は検出されません。原因ははっきりしませんが、歯科治療での金属アレルギーや扁桃炎が関連する場合も考えられています。感染巣の除去をすることで、皮疹が改善することもあります。

※治療はステロイド外用剤、ビタミンD3外用剤などや抗アレルギー薬内服などを用います。難治例では紫外線療法を併用する場合もあります。
※喫煙や咽頭炎は悪化因子と考えられており、たばこは控えめに(禁煙が望ましい)、うがいを良くしましょう。
※水虫の有無を時々検査させていただく場合があります。
(大田区/皮膚科/大森の大木皮膚科)