大木更一郎医師のご紹介

平成16年より大木皮膚科の診療を担当。日本医科大学講師。

ナローバンドUVB

乾癬、白斑、アトピー、円形脱毛症などに有効な新しい紫外線療法。平成24〜エキシマライトも導入

皮膚科疾患のご説明 1

湿疹、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、乾癬、掌蹠膿疱症などに関して

皮膚科疾患のご説明 2

水虫、ニキビ、いぼ・水いぼ、ヘルペス、帯状疱疹、やけど 、魚の目 、皮膚良性腫瘍に関して

皮膚科疾患のご説明 3

巻き爪治療、プロペシア、白斑、肝斑、円形脱毛症、皮膚悪性腫瘍、漢方治療などに関して

ステロイド外用剤について

ステロイド外用剤に関する良くある質問と注意すべき副作用について

良くある質問

・アトピー性皮膚炎の原因,治療
・水虫治療のポイント
・いぼ治療の実際
・粉瘤などの局所麻酔手術 

よくある質問

アトピー性皮膚炎の治療目標はなんですか?アトピーの原因はなにですか?

目標は、最低限の保湿剤、抗アレルギー薬で良い状態を保ち、ふつうの日常生活を送れるようにすることです。原因には下記の3つが考えられています。

1,皮膚バリア機能の低下
・表皮のセラミド合成の低下によりドライスキン(乾燥肌)になりやすい。
・掻爬による皮膚神経繊維の伸長から、さらに痒みを起こしやすくなる。
・洗いすぎによる皮膚の乾燥悪化。

2,アレルギーをおこしやい体質
・ダニ、カビ、ハウスダストなどに対するIgE値の上昇。
・花粉、食べ物(特に乳幼児)、ペットのアレルギーなど。
・石鹸、シャンプー、市販外用剤などの刺激やかぶれ。
・喘息、花粉症の合併や交代現象をアレルギーマーチという。

3,環境因子
・環境汚染(排気ガス、水、たばこなど)。
・食生活では欧米型の食事やコンビニ・インスタント食品。
・精神的ストレスが、免疫調整力を低下させる。
・現代の都会的生活様式

 昔は日本でもアトピー性皮膚炎はそんなに多く見られなかったとのことですが、上記の皮膚バリア機能低下・アレルギー性素因に環境因子が加わるとアトピー性皮膚炎を発症するものと考えられています。

※アトピー性皮膚炎についてはこちらもご参考にされてください。  (大木皮膚科/大田区大森)

アトピー性皮膚炎の治療は?アトピーはどうしたら良くなるのでしょう?

アトピー性皮膚炎治療のガイドラインでは、薬のよる治療、悪化要因の検索除去、スキンケアを「3つの柱」としていますが、ストレス対策も大切です。

1,薬による治療
・外用剤はざらざら感やぶつぶつが取れるまでちゃんと塗り短期集中でしっかり治す。
・内服治療で抗アレルギー剤や漢方薬、IPDなどを使い、痒みのコントロールをする。掻くとよけい悪くなる(痒みの悪循環)ので、汗をかいたら清潔なタオルでこまめに拭いたり、痒いときは氷嚢などで適宜冷やすと良いでしょう。
・コントロールが悪い場合は、紫外線療法を併用する場合があります。

2,悪化要因の除去
   下記のようなものが挙げられ無理せず少しずつ行いましょう。
・ダニ、ハウスダスト、花粉、ペットなどのアレルギーの原因となりやすいものを遠ざける。
・アレルギー血液検査(特異的IgE)を行い、アレルギーを起こすものを取り除く。
・パッチテストを行い、化粧品、石鹸などかぶれを起こすものを除去。
・慢性痒疹や汗疱状手湿疹タイプは金属アレルギーも疑う。

 3,スキンケア(バリア機能の強化)
・熱い風呂や長時間お湯につかることで容易に皮脂は流れ出てしまうので避けること。
・石鹸は良く泡立てて使い、皮疹の悪化したときはぬるめのシャワーで洗い流すだけとする。
・シャンプー、石鹸は肌に合う敏感肌用のものを使用する。
・特にナイロンタオル、スポンジでごしごし洗いすぎない。
・ワセリン、ヒルドイド、尿素などの保湿剤は入浴後早めの使用が効果的。
・洗濯物は良くすすぎ綿の肌着を使う、ヘアスタイルに気を付けるなど、肌への刺激に注意。
・水仕事をするときはワセリンで肌を保護する。

 4,ストレス管理
・普段から良く睡眠をとり、週に1日はリラックスできる時間を持つ。
・適度な日光浴、適度な運動を心がけ、タバコを控える。
・栄養のバランスの良いものをきちんと取る(乳酸菌や魚なども良いとされる)。
・自分でメモを取り、どのようなとき悪くなるか把握する(アトピーは症状に波がある疾患)
・長期の旅行や転地療法が有効ともされます。

※アトピー性皮膚炎では、薬による治療やスキンケアをしっかり行い、悪化要因の除去やストレス対策も少しずつ行いましょう。
※重症なアトピーの方は白内障など眼の合併症に注意。(大木皮膚科/大田区大森)

水虫とはなんですか?診断や治療はどうするのでしょう

【水虫とは?】
 白癬菌というカビの一種が皮膚の角質に住みつき起こる感染症です。白癬菌はケラチンという皮膚や爪にあるタンパク質が大好物です。
 一般に白癬菌は、夏場など高温で湿度が多い環境で元気になりますが、最近は冬場でも暖房やブーツを履く習慣などにより活動しています。一端、白癬菌が足に生着すると角質の中で徐々に増えますが、この時点では痒みなどの症状はありません。白癬菌が増殖し生きた表皮細胞に到達すると、局所で炎症反応を起こし痒みを伴い趾間の皮が剥ける、水疱を作る、角質が厚くなるなどの症状がでます。

【診断・治療など】
 診断は患部の皮膚を少し取り顕微鏡で白癬菌の有無を確認します。はっきり、白癬菌が確認できれば水虫とわかりますが、1回の検査で確認できない場合もあります。その場合は、水虫の治療は始めずにはっきりと白癬菌が確認できるまで検査を繰り返すことが大切です。
 特に、水虫の市販薬を塗っていた場合には白癬菌が見えず、診断が出来ないこともあります。市販の水虫薬で治療をした方の2割強は水虫ではないと云われており、水虫であっても塗布範囲や期間が不十分なため充分な効果が得られないことが多いとされます。自己判断は禁物ですので、なるべく皮膚科をきちんと受診しましょう。

 水虫を治療しないでいると、裸足で畳や床の上を歩くことで、水虫菌がばらまかれ家族内感染などを起こします。また、水虫が悪化しビラン部に細菌感染を起こすと、蜂窩織炎やリンパ節炎にもなります。特に、糖尿や血行障害のある方では足壊疽や下肢切断などの原因となることもあります。さらに足白癬に長く罹患することで、陰部白癬や体部白癬・手白癬などの原因となったり、難治性の角質肥厚型白癬や爪水虫となることもあります。足の皮が剥けていたりガサガサでは、夏場にサンダル履きや人前で裸足になれないなど見かけ上の問題も生じます。

 治療は抗真菌薬の外用が基本ですが、皮膚の状態によりかぶれの治療を優先したり、抗生剤軟膏や亜鉛華軟膏などを組み合わせます。以前は水虫を完治する薬を発明すれば、ノーベル賞とまで云われましたが、現在使われている抗真菌薬は改良され治療するのに充分な効果を持っています。お酢につけるなどの民間療法は効果が不十分なだけでなく、かぶれなどの原因となることがあり避けておいた方が無難でしょう。(大木皮膚科/大田区大森)

水虫の治療上のポイントは何でしょうか?日常生活の注意は?

【基礎知識】
 現在、水虫で明かな薬剤耐性菌はない。痒みなど症状がある部分は白癬菌が生きた表皮細胞に到達した所のみであり、白癬菌は自由に角質層内で成長し広範囲に広がっている。足の角質層が新しく入れ替わるのに約3,4ヶ月かかる。
 現在では人口の約2割が水虫になっており、公衆浴場、ジムなど生活環境の至る所に白癬菌が存在する。白癬菌が付着した場合に毎日足を洗わなかったり、靴を履くなど湿度の高い環境に長くいると白癬菌は角質内に進入する(角質に傷があると早く進入)。

【お薬の塗り方】
 水虫の薬は、特に皮膚の薄くなった所ではかぶれることがあります。最初の2,3日は注意して薄く塗ってください。問題ない場合は、症状に応じて1日1〜2回外用します。趾間部がジクジクする場合、ガーゼを挟むのも良いでしょう。
 通常、お風呂上がりの角質層が柔らかくなっている時に外用します。範囲は症状のある部分より5cmほど広く、趾間、足底と足の側面まで塗ります。使用量は、軟膏1本で1〜2週間が適量です。全体にしっとりする位塗って頂き、5分位おいて馴染ませてください。

【治療上の注意】
 治療を始めてからは、定期的にお薬の効果を確認します。通常、1ヶ月程度で皮剥けや水疱は改善しますが、治療効果が悪い場合は外用剤の種類を変更することもあります。症状が無くなっても白癬菌は角質内に残存しており、3〜4ヶ月外用をしっかり続けることで、水虫は完治すると考えられます。治りにくい場合は、カンジダや他の病気が隠れている場合もあり、はじめの診断が肝心です。

【日常生活の注意】
 石鹸で1日1回丁寧にあらい清潔を保ちましょう。ごしごし強くこすると皮膚を痛める場合があります。靴はサイズの合った通気性の良いものを選び、最低3足を交替に履き、良く乾燥させます。午前午後で靴下を替えるのも良いです。
 1日6時間以上靴を履くこと、ブーツや安全靴、ゴルフなどで1日中靴を履くことも悪化要因です。裸足で空気にさらす時間を増やましょう。ジム、公衆浴場などに行った後で、足をタオルで拭く・洗うことも再感染予防に大切です。
 治療を開始すると床やマットなどに排出する白癬菌は減少します。バスマットやスリッパは別のものを使い、絨毯や床の掃除をこまめにします。洗濯物は、良く洗って天日で乾燥すれば感染源となりません。(大木皮膚科/大田区大森)

いぼって何ですか?どんな治療法があるのでしょうか?

 いぼは、皮膚から盛り上がる小さな出来物全般を指す俗語ですから、水いぼ、軟線維腫や脂漏性角化症などの多くの皮膚病が含まれます。中には悪性腫瘍と鑑別のため生検を行うこともあります。
 ここではウイルス性いぼ(尋常性疣贅)ついてお話します。疣ウイルス自体は自然界に多数存在し、正常の健康な皮膚には感染しません。しかし、皮膚に小さな傷があるとそこから中に入り込み表皮基底層の幹細胞に感染していぼを作ります。
 いぼに対する免疫力は個人差があり、手足に傷が付きやすい方にできる傾向があります。足、指先などでは角質が厚くなり難治性となりやすく、ある程度以上の大きさになると極端に治療期間が長くなります。
 診断は、視診とカミソリでいぼを削り古い点状出血斑があればいぼと分かります。いぼ本体は表皮角質内で肉芽腫(血管の塊)になっており、角化層に進入した血管が透けて黒いぽつぽつに見えます。
 いぼの治療で有効性の証明されたものは液体窒素とサリチル酸外用のみで、他に種々の治療法はあるのですが、それらの効果には個人差があり「これぞ切り札」という程のものはありません。いぼは基本的に表皮のみの病変であり、治療した後に瘢痕形成や傷跡を残すのは好ましくないとされます。

【現在いぼ治療に用いられている主な治療法】
・液体窒素療法、サリチル酸外用
・電気凝固法;レーザー療法(保険適応外)も基本的に同じ
・ヨクイニン内服;副作用が少ない
・ブレオ局注、5FU軟膏塗布
・ビタミンD3外用剤;小児や他法が無効例
・エタノール湿布療法、モノクロル酢酸、フェノール療法、尿素軟膏
・シメチジン内服、消炎鎮痛剤内服、レチノイド内服
・ベセルナ軟膏、アラセナ軟膏;保険適応外
・グルタールアルデヒド法;かぶれや空中への蒸散などが問題
・免疫賦活療法
・いぼ削ぎ法
・外科的切除;出血、皮膚に傷を作るなどが問題
・お灸などの民間療法、いぼとり地蔵

 どの治療法を用いても、多くの場合一回の治療で治すことは難しく、何回か繰り返して治っていきます。自然治癒もあると言われる一方、長く放置すると難治性となります。治療を中断するといぼが周りに再発(ドーナツ現象)することや、他部位への感染も心配です。いぼの癌化は稀ですが、子宮癌の原因としてHPV16型ウイルスもあります。 (大木皮膚科/大田区大森)

いぼ治療の実際を教えて下さい。凍結療法の注意点はなんですか?

【治療の基本】
 治療目標は、表皮基底層にあるいぼに感染した幹細胞を除去することですが、現在最も治療効果のある方法は、液体窒素(-196℃)による凍結療法です。急速にいぼを凍結・解凍させ細胞内水分が結晶を作り、いぼを壊死に陥らせるとされます。局所で炎症を起こし免疫を賦活し効果を発揮するとも言われます。

【凍結治療の実際】
 液体窒素治療には綿球法を用います。綿棒先端に病変の大きさに合わせ綿球を巻き、液体窒素を含ませ病巣に圧抵する方法です。治療が初めての方では初回は弱めに行いますが、次第に痛みに慣れてきます。
 凍結は2,3回繰り返しますが、液体窒素はある程度しっかり効かせていく必要があります。概ね1,2日間軽くピリピリと痛み、1週間で角質が少し黒変するか、薄く血まめを形成する位が良いようです。治療は1回/週位で行い、通常5〜10回位かかります。足底や指先など角質の厚い部分では治療し難く、本法を使いこなすためにはかなりの経験が必要です。

【凍結療法後のご注意】
 治療後当日はシャワー程度が良いでしょう。抗生剤軟膏を処方しますので、1回/日位お薬を塗ってガーゼで保護をします。カットバンは侵軟やかぶれがあり良くないです。1〜2日経過して痛みが治まり乾けば入浴も差し支えありません。3〜4日で薄い血まめとなることもありますが、通常1週間以内に水分は吸収されます。これは本体の肉芽腫から出血したもので、水疱は潰さずに自然にカサブタにした方が治りが良いです。無理に取ると出血したり、いぼが拡大します。小さないぼでは、ぽろりと取れる場合もあります。大きないぼや指先では痛みや炎症が起きる場合もあるので、抗生剤や鎮痛剤を処方します。もし、痛みが続いたり大きな血まめが出来た場合は早めにご来院ください。ご旅行やご予定があるときは凍結療法を控えめにします。

【いぼ削り治療】
 凍結療法後は、治療効果を上げるため黒くなった角層を削る必要があります。通常、1,2回の治療ではいぼ本体が残存しており、周囲の角質と壊死に陥ったいぼを出血させない範囲で過不足なく削ぎ取るのがポイントです。いぼの芯が残っていれば、さらに治療を繰り返し徐々にいぼを小さくしていきます。完治する場合には、指紋がはっきりと見え平らとなるか、いぼのあった部分が少しだけ陥凹することが多いようです。(大木皮膚科/大田区大森)

粉瘤、ほくろなどの局所麻酔手術は、どのようにして申し込むのですか?

 当院では、30〜40分程度の局所麻酔手術を行っています。対象疾患は、ほくろ、粉瘤、脂肪腫等の良性疾患の他、基底細胞腫など悪性疑いの場合は生検も行っています。摘出した標本は、病理組織検査(札幌皮膚病理研究所等)に提出して良性、悪性の有無やどのような出来物か、チェックしています。大きな腫瘍でCT検査が必要な場合には近隣医療機関に依頼し、後日検査を受けていただく場合があります。

【手術の申し込み】
 手術をご希望の方は、まず受診していただき、どのような出来物か拝見いたします。診察した上で、御希望により手術の予定を入れます。手術は、火、金曜日のお昼(午後13時半〜)に行っています。午前外来が終わり準備を行ってから開始しますので、5〜10分くらい前までにいらしてください。お手数をお掛けしますが、文書での手術内容説明および血液検査(血算、肝機能、感染症検査など)を日を改めて行いますので、手術1〜2週間前までに再診してください(受付終了1時間前まで)。
※手術は大木更一郎医師が担当いたします。

【手術後のご注意】
 手術後、小一時間で麻酔が切れます。手術翌日位までは安静にし激しい運動、飲酒、入浴は控えてください。手術後は、抗生剤内服、鎮痛剤等と、化膿止め軟膏を処方します。(1)市販のマキロン等、(2)滅菌ガーゼ、(3)テープ、(必要に応じて油紙、包帯、ネットなど)をご購入いただき、翌日はご自宅にて処置をしていただきます。術後2,3日目に傷のチェックを行いますので、再診してください。通常は1〜2週間後に抜糸となります。病理検査の結果は10〜14日後に出ますので、必ずご本人が来院し結果を確認してください。
※4日目以降、傷に赤みや炎症がなければシャワーで軽く流しても良いでしょう。
※検査の結果、追加の処置等が生じる場合がありますので、ご了承ください。

【合併症】
 手術中の出血は10〜20ml程度です。手術後安静を保てないと内出血や感染を起こす可能性があります。その他の合併症としては痛み、しびれ、、傷跡、薬剤アレルギー、ショックなどがありえます。
※傷はなるべく丁寧に縫合しますが、皺にそった傷跡は残りますのでご了承ください。
※安全対策として血圧、心電図、酸素飽和度モニター、点滴、救急医薬品、酸素ボンベ、酸素マスク、吸引装置を設置しています。

手あれ(手湿疹)の治し方はどのようにしたらいいの?

手あれは病院に行って治療してもなかなか治らない、と言う方が多いのではないでしょうか?お薬を塗ると良くなるがスグにまた悪化するというパターンになりがちです。その理由は・・・

【手あれとは?・・・手湿疹の原因】
1,外的刺激による皮脂減少
 ・水仕事など、お湯や洗剤、パソコンや紙、お札などの繰り返す刺激。
 ・主婦、飲食店員、美容師、事務職員、作業員の方など手を使う人に出来やすい傾向。
2,皮膚バリア機能の低下による様々な湿疹変化(かぶれ)
 ・手の皮膚は厚い角質層(20−30層以上)を持ち、基本的には外力に対して丈夫です。
 ・一方、手は汗腺が多く汗はたくさん出ますが、毛穴がなく皮脂はあまり出ません。
 ・そのため一度乾燥するとなかな皮脂が回復せず、刺激を受けやすい状態になります。
3,手あれになりやすい体質・素因
 敏感肌、若い頃アトピー性皮膚炎があった方などに、できやすい傾向にあります。

【手荒れの症状、治療】
 ・初期には、おもに利き手から症状が現れ、「小水疱、びらん、カサカサ(落屑)、
 皮膚が硬くなる(角化)、ひび割れ」などが起こります。
 ・悪化して慢性化(苔癬化)すると、皮膚がザラザラ、ジクジクとなり、単に外用剤を塗る
 だけでなく、亜鉛華軟膏を重ね塗ってガーゼで保護する治療が効果的です【重層法】。
 ・一方、弱い刺激が繰り返し加わると、表皮の角質細胞が弱り角化出来ない状態となり、
 手の皮膚が薄くなって(菲薄化)きます。
 ・その場合は慢性的な刺激が原因なので、保湿剤(プロぺト+亜鉛華など)を1日5−6回
 以上使って常に皮膚を保護しておくこと、特に悪い部分にはガーゼをまき、綿手袋or
 綿ネットをするなども良いでしょう。
 ・手湿疹は、手を使っていると悪化しますが、手を休ませると良くなるという性質があります。
 そのため、如何に外的刺激を回避・中止するかが何よりも大切となります。

※手湿疹が治り難い場合は手の水虫あるいはカンジダ症のことが稀にありますので注意が
 必要です。

手あれの治療上の具体的な注意点はなんでしょうか?

 ほとんどの方が手あれになりやすい体質(アトピーなど)を持っており、何をしても大丈夫という所まで良くすることはなかなか困難です。手を使わなければ良くなるのですが、現状の仕事や家事をいきなり止めるわけにもいきません。ステロイド外用は酷い皮疹にはある程度必要ですがあくまで対症療法であり、根本的には刺激からの回避(綿手の使用、シャンプー・石鹸なども良いものを使う)、保湿剤をしっかり使うなど手をいたわって大切にしながら、少しずつ良い状態にしていくことが大切と思います。

1,刺激からの回避、防御
 ・水(特にお湯)を使いすぎない。(皮脂はお湯に容易に溶ける)
 ・洗剤、シャンプー、消毒、ほこり等の刺激を避ける。
 ・なるべく綿手袋をして保護を続ける。(綿生地の方が肌の組成に近く刺激が少ない)
 ・水仕事のときは、ゴム手袋or 使い捨て手袋の下に薄手の綿手袋をする。

2,保湿剤をしっかり使うこと
 ・ワセリン(プロペト)、尿素軟膏、ヒルドイド軟膏、亜鉛華軟膏などがあるが、乾燥して
 ひび割れるなど症状が強い時はプロペトがお勧め。
 ・保湿剤は1日に5−6回以上塗るのが効果的です。手洗いや水仕事の度に塗布します。
 ・水仕事の前・後によく擦り込んでおくことで、保護膜を作り刺激からの防御となる。
 べとつく場合は5分くらい置き馴染んだら、ティシュなどで余分な軟膏をふき取ります。
 
3,外用剤等による治療
 ・ジクジクしている場合は日常生活にも支障をきたすので、炎症やかゆみの程度にあわせて
 ステロイド外用、亜鉛華軟膏の重ね塗り、抗アレルギー薬の内服なども行います。
 ・指先などの皮膚が薄くなっている方はステロイドのランクを下げて、夜寝る前には保湿をしっ
 かり行いガーゼ、綿手袋等を使用、1日1回は手の皮膚をしっかり休ませることが大切です。

4,手荒れは油断大敵
・どのような時に痒みが出るのか観察し、刺激を避けるなど工夫もしましょう。
・湿疹は痒みが取れても、ザラザラ、かさつきが残る場合は皮膚に様々な炎症細胞が残って
 ます。ステロイド外用も適宜行いつつ、刺激の回避、保湿をしっかり続けることが大切です。
・状態が改善し常に綿手をしておく必要がなくなり、保湿をこまめに行っておくことで良い状態
 をキープしておくことが目標です。

よくある質問を募集中です!

最近、手あれの方が特に増えている気がします。日常診療で伝えきれない内容をまとめてみましたのでご参考にされてください。アトピー性皮膚炎、水虫、いぼについて、現在分かる範囲の最新の知識、治療につきまとめております。ご参考にされてください。
(平成23年6月3日 大田区/皮膚科/大森山王の大木皮膚科