大野内科広報誌「ほっと」Vol.115(2012年4月号)
ほっと 大野内科広報誌 Vol.115(
2012年4月号)
画像挿入位置 30メートルの津波ー自然のなかの人間―
                             小笠原 望

 全国のニュースでは入野の浜が写り、「全国で最大の」という説明で黒潮町津波襲来の高さ、34メートルが繰り返し報道されました。いつかある南海地震、その最大の津波の予測というのですが、四万十市も20メートル、土佐清水市は30メートルと言われると、「これはもうどうしようもないな」という気分になります。
 昭和の南海地震は規模が小さかったと言われます。それでも経験した人の話では、中村では大変な揺れだったようです。火災もあり、死者の数では県下でも一番多かったと読んだことがあります。
ぼくには、高所恐怖があります。赤鉄橋を歩いて渡るのには最初は勇気がいりました。今は、だいぶん慣れて平気になりました。それでも、赤鉄橋が落下した写真が頭に焼き付いていて、橋の上で渋滞になると、ふっとこの時に地震が起こったらと不安になることがあります。
 ぼくには、高所恐怖があります。赤鉄橋を歩いて渡るのには最初は勇気がいりました。今は、だいぶん慣れて平気になりました。それでも、赤鉄橋が落下した写真が頭に焼き付いていて、橋の上で渋滞になると、ふっとこの時に地震が起こったらと不安になることがあります。
 防災の心構えはもちろん大切だと思います。ただ、人間のからだをずっと診てきて、「想定外」のことは珍しいことではありません。「どうしてこんなことがおこるのだろうか」という気持ちはいつもあります。かつて高松の病院で受け持ちの患者さんの病理解剖をさせてもらった時に「医療の世界で分かっていることはそんなに多くない」といつも思いました。この頃の若い医者の姿勢が変わってきている一つに病理解剖が少なくなったこともあると思います。いくら検査しても、考えても、人間のからだのなかのことはほんの少ししかわかっていないこと、それを忘れてしまったら医療の驕りになります。
 人間のからだも含めて、自然のなかで起こることは多くは「想定外」のことです。脳卒中も癌も心筋梗塞も、すべて予想の範囲でおこることではありません。毎年人間ドックに入っていても、癌にはなります。防災の考え方は少し違うかもしれませんが、不安ばかり強くなってしまうのもどうかなと思います。
 独断で言わせていただくなら、日頃の備えはちゃんとしてあとは「運」にかけるのも一つかもしれません。20メートルの避難タワーを建てた途端に、それを上回る予想が出たというのも笑うに笑えません。数字に振り回されずに、根拠のない「わたしは大丈夫」の楽観も大きな力になります。
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お知らせ
画像挿入位置 その1 医療・生活支援室の開設について

前号でお知らせしたように、医療・生活支援室を開設します。どうぞご利用ください。原則として予約制ですが、受付窓口か診察室でお気軽に声をかけてください。よろしくお願いいたします。

その2 大野内科健康教室(勉強会)

次回は4月28日(土曜日)午後3時から4時まで、「パーキンソン病について」で場所は2階の会議室です。多数の方のご参加をお待ちしています。
その次は5月26日(土曜日)午後3時からの予定です。

その3 駐車場の拡張

駐車に困るとのお話を聞き、第2駐車場を拡張することにしました。どうぞご利用ください。「大野内科」と緑色の表示の場所をご利用ください。また、階段はゆっくりと上がってください。

その4  休診のお知らせ

6月2日(土曜日)は高松でお世話になった先生の開院記念講演会があり、11時の列車で出る予定です。申し訳ありませんが、診療は10時30分までにさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、ご協力をよろしくお願いいたします。
今月の一句

会えば一語一千キロを逢いに行く
            小笠原  望
 
 大阪発青森行きの寝台特急「日本海」がこの4月で廃止になりました。この列車を学生時代によく使っていました。弘前を夕方に乗ると、大阪に朝に着きます。寝ている間に移動するのがすごく得をしたように感じていました。その列車に乗って、大好きな人に会いにゆく、会っても当時は口下手のぼくは想いの十分の一も語れませんでした。寝台特急「日本海」の廃止のニュースに、この句を思い出しました。遠距離恋愛の時代がぼくたちには何年かありました。「汽車は北へゴトリと動き 会いたくなる」もその頃のぼくの一句です。
 思えばぼくは、不器用な恋愛をしていたものだと懐かしくなります。

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