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医療法人誠樹会 宮田医院/よくある質問

私の腰痛はAKAで治りますか?
AKAは、関節機能異常をよくする治療方法(関節包内運動の異常を正常な状態に戻すことにより、関節の動きをよくすること)で、特に骨盤にある仙腸関節を重視しています。朝起きて動き出しが痛いが、動き出すとましになると言うように、同じ姿勢を続けていると動き出しが痛いが動くと痛みがましになるようなケースには効果的です。全ての腰痛に効果があるわけではありません。なぜなら、腰痛と一言で言ってもいろいろな原因があるからです。 
体を支える背骨や椎間板(背骨の間にある軟骨)、関節、筋肉、内臓などに問題が生じると腰痛を引き起こします。たとえば、70歳以上の方がいつもと違う強い腰痛になった場合、背骨が骨折している場合が多く、3人に2人は骨折であるという報告があります。また、内臓由来の腰痛として、胃潰瘍、尿管結石、大動脈解離、子宮筋腫、腹部の癌などがあります。
こういったことが原因で起こる腰痛は、AKAで治すことはできません。詳しくは、診察にてご相談ください。
病院で脊柱管狭窄症と言われて、手術を勧められました。背骨の手術なので怖いです。手術せずに治す方法はないのでしょうか?
脊柱管狭窄症になっても、多くの方は薬とリハビリでよくなり、手術せずに症状が軽減します。当院では、脊柱管狭窄症があっても日常生活に支障なく暮らせることを目標に治療しております。但し、尿が出にくくなった場合泌尿器科での検査の結果次第では手術をお勧めします。
昔、腰椎椎間板ヘルニアになってから毎年腰が痛くなるんです。後遺症なんでしょうか?
腰椎椎間板ヘルニアになっても、多くの脱出した椎間板は自然吸収されて小さくなって治まります。このことを知らないと一旦腰椎椎間板ヘルニアと診断されると、その後に生じた腰痛を全てヘルニアが原因と思い込んでしまいます。日々診察すると大半は別の原因による腰痛で、正しく診断して適切に治療すればよくなります。
また、腰痛を繰り返される方は、日々の体の使い方、背骨や骨盤の関節の動きが悪くなっている(体が固い)、体幹筋力に問題なある方が多いのですが、この場合リハビリでよくなります。
膝が痛くて人工関節の手術を勧められているんですが、友達が手術して歩けなくなったそうなんです。だから手術するのが怖いのですが…。
変形性膝関節症による膝痛があっても、ヒアルロン酸の注射とリハビリで多くの方が症状改善されます。当院では、変形性膝関節症があっても日常生活に支障なく暮らせることを目標に治療しております。しかし、このような治療を行っても改善されず日々の生活に支障のある場合、人工膝関節置換術をお勧めします。この手術をした後、患者さん本人のリハビリが大事です。手術後患部を動かすことを怖がってリハビリが十分にできないと、歩くことすら怖くてままならなくなる場合があります。
肩が凝ってしょうがないんです。昔、交通事故で後ろから追突されたことが原因なんでしょうか?
昔の交通事故の後遺症のせいで頸部痛が生じることはほとんどありません。当院に交通事故の後遺症が原因で通院されている方は皆無です。つらい肩こり症状の多くは、首の神経由来の肩こり痛で、薬や血管注射で良くなる方が多いです。
”肩こり”の意味には3つあります。首肩付近の筋肉の奥の方が重だるくズシッとした感じがしてつらい自覚症状と、首肩付近の筋肉が凝り固まって固くなった他覚所見。固くなっていてかつ自覚症状がある場合に肩こりと定義しています。肩こりという自覚症状を引き起こす病気はたくさんあります(頸部神経根症、心筋梗塞、肺尖部癌、顎関節症、更年期障害等)。この場合、病気の治療をすることが必要です。病気以外では、首肩の筋肉が凝り固まった場合と逆に伸び切ってぴんぴんになって硬くなった場合があります。多くの女性の肩こりはぴんぴん型でこれはマッサージでは治らず筋肉を鍛えるリハビリで治ります。
腰がすごく痛いのに、MRIの検査では異常がないと言われました。異常がないのに、なぜこんなに腰が痛いのですか?
腹痛の原因の大半は、飲み過ぎ食べ過ぎ、お腹が冷えた、便秘下痢などで、これらは病気ではなく体調不良です。腰痛の85%は非特異性腰痛と言われ、レントゲンやMRI、血液検査等で異常を見つけることができない腰の機能障害です。これを引き起こす要因は、腰に負担をかける日々の生活、背骨や骨盤の関節の動きが悪いこと(体が固い)、体幹下肢筋力不足、間違った腰の使い方、日頃のメンテナンス不足などです。これらを解消するようにリハビリを行えばよくなります。
「ぎっくり腰」って何、どうしたら治るの
ぎっくり腰(急性腰痛症)とは、短時間のうちに痛みが増強した腰痛の総称です。ある行為で一気に痛くなる場合と徐々に痛みが強くなる場合があります。
ぎっくり腰という腰痛があるように思われていますが病態は1つではなく、椎間板損傷、椎間関節由来、仙腸関節由来、骨粗鬆症による腰椎脆弱性骨折、腰背部筋肉痛、腰背筋損傷、内臓由来の腰背部痛(尿管結石、大動脈瘤解離、胆石等)、腰椎病的骨折など複数あります。
一般的には、1週間安静にすればよくなるといわれていますが、適切な治療を行えば当然早く良くなりますが、治療方法を間違えるとなかなか治りません。
当然のことながら、原因によって治療方法や治療期間が異なります。
椎間板損傷、骨粗鬆症による腰椎脆弱性骨折、腰背筋損傷の場合、固定して患部を治すことを優先するが、痛みが和らいだら痛くない範囲で動くことが推奨されています。
椎間板由来の急性腰痛に対し、当院ではコルセットを2つ使って胸から骨盤まで固定するダブルコルセット(整形外科外来診療の実際:中山書店「急性腰痛症に対するダブルコルセット療法」)を行っており、その場で痛みが半分以下になられる方が多いです。
椎間関節由来、仙腸関節由来の場合は、運動療法(寝たきりをつくらない介護予防運動-理論と実際-:運動と医学の出版社、一生寝たきりにならないおしりの鍛え方:PHP研究所)、AKA博田法、関節ブロック注射をすることで改善されます。骨粗鬆症による腰椎脆弱性骨折の場合、ゴム製ギプス(3Mソフトキャスト)で体幹にギプスを巻くと痛みが軽減し、90%以上の方が通院加療でよくなります。内臓由来の腰背部痛(尿管結石、大動脈瘤解離、胆石等)や腰椎病的骨折の場合、当然各専門診療科の治療が必要です。

「寝違え」って何、どうしたらいいの
寝違えとは、朝起きた時に頸肩部が痛く首を動かすと痛みが走り、首を動かす範囲が狭くなって痛みが出てきた時の状況を表す言葉です。 
寝違えと筋違えという言葉が似ているので、首の筋肉が原因と思われていることも多いですが、寝違えイコール筋違えではありません。
 寝違えの原因には、頸部神経根症(炎)、環軸椎回旋位固定、頸部周囲の筋肉や靭帯の急性炎症、頸部リンパ節炎、頸椎椎間関節機能障害、など複数あります。激しい寝返りをしない大人の場合、頚椎椎間関節に強い外力が加わって捻挫を起こす可能性は低いです。寝返りをせず長い時間頸椎伸展側屈位(頸部の神経を圧迫する体勢)でじっとしていると頸部の神経に炎症を引き起こします(頸部神経根症状:頸部から背部痛、時に腕の痛みとしびれ、肘や手首の筋力低下等)。環軸椎回旋位固定は頸を回旋した状態で外力が加わったり回旋した状態を長時間続けていたりすることによって第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)の間が回旋位で固まって、疼痛側が伸びた側屈と疼痛側を向く回旋を伴う斜頸になります。子供に多いですが、大人もなることがあります。頸部リンパ節炎は、風邪などの病気に伴って生じます。
どの寝違えでも特に何もしなくても短時間(多くは当日)でよくなることが多いですが、症状が重く長引くこともあります。原因によって治療方法や治療期間が異なり、原因ごとに適切な治療を行えば当然早く良くなりますが、治療方法を間違えるとなかなか治らないことがあります。
頸部神経根症(炎)は、飲み薬、血管注射でよくなります。環軸椎回旋位固定、頸椎椎間関節機能障害は、理学療法(リハビリ)でよくなります。
「突き指」ってどうなっているの
突き指とは、球技などで指にボールや物が当たって生じる怪我の総称です。
 病態には、腱断裂、骨折、靭帯損傷、脱臼などが含まれ、疼痛・腫脹が軽度の場合でも単純X線撮影を行う必要があります。単純X線像で異常がない場合でも、靭帯損傷や腱断裂がないか診断することが必要で、専門的治療が必要であることが多いです。
 腱断裂、骨折、靭帯損傷、脱臼など病態ごとに治療方法が異なり、適切に治療することで早く確実に治ります。
「むちうち」って何
むちうちとは、交通事故で追突された際に首に衝撃が加わり、頸椎の屈曲伸展が連続して生じ、頸部を損傷して頸部痛を中心とした症状を呈する言葉です。 
 むちうちの結果生じる外傷には、頸椎骨折、椎間板損傷、頸椎椎間関節捻挫、頸部神経根症(頸部神経根症状:頸部から背部痛、時に腕の痛みとしびれ、関連する支配筋の筋力低下等)、頸髄損傷、環軸椎回旋位固定(環軸椎回旋位固定は頸を回旋した状態で外力が加わったり回旋した状態を長時間続けていたりすることによって第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)の間が回旋位で固まり、疼痛側が伸びた側屈と疼痛側を向く回旋を伴う斜頸になります。子供に多いが、大人もなることがある)、頸部周囲の筋肉損傷など複数あります。原因によって治療方法や治療期間が異なり、原因ごとに適切な治療を行えば当然早く良くなりますが、治療方法を間違えるとなかなか治らないことがあります。