スマイル通信(平成23年11月 第68号)



はじめに:健康で笑いの絶えない暮らしを願ってスマイル通信第68号を発刊します。今回のテーマは片頭痛です。全国調査によると、片頭痛に悩んでいる日本人は人口の約8%。男性より女性に多く(4倍くらい)、10代から20代で発病することが多く、30〜40歳代に多い頭痛です。痛みの持続は普通4〜5時間程度ですが、長い場合は3日くらい続くこともあり、とてもつらい頭痛です。


片頭痛の特徴


典型的な片頭痛は、頭の片側で、心臓が脈打つようにズキンズキンと痛む拍動性の頭痛発作を繰り返します。ただし、痛みは頭の両側で起こることもありますし、ズキンズキンと脈打たないことも少なくありません。
片頭痛は、吐き気、光や音、臭いに敏感になるなどの頭痛以外の症状を伴うのが特徴です。また、階段の昇り降りなどの日常生活動作で痛みが増すため、発作時は明かりを落とした部屋でじっとしていたいという患者さんが多くいます。さらに、人によっては片頭痛が始まる前に「前触れ」を感じることがあります。前兆のある片頭痛患者は、目の前が眩しくチカチカとして見えづらくなったり、ギザギザ模様の線が徐々に視界に現れたりする閃輝暗点を訴えます。このような前兆を訴える患者さんは、片頭痛患者全体の1〜2割といわれています。








片頭痛の原因はなに?

根本的な原因は不明で諸説ありますが、脳の代謝機能の異常があり、刺激に敏感なことが原因と考えられます。その異常には神経伝達物質であるセロトニン、サブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が関係し、脳内の血管が拡張したり炎症を起こしたりして頭痛を発生させると考えられます。片頭痛治療薬のトリプタン製剤は、セロトニン1B受容体に作用し、拡張した血管を収縮させます。さらにセロトニン1D受容体に作用して、血管拡張性の神経ペプチドの放出を抑制することにより、片頭痛の症状を消失させます。

片頭痛の誘因は?

過労やストレス、生理、人ごみ、寝不足や眠りすぎ、騒音やまぶしい場所、空腹などが片頭痛の誘因となります。過度のストレスから解放された時にも起きますので、日ごろからストレスのコントロールをする必要があります。




発作時の治療薬について


薬には痛み止め(消炎鎮痛剤)と血管拡張予防薬があります。のみ方の基本は痛み始めに服用することです。例えば血管拡張予防薬は、のむタイミングが遅いと効果がないばかりか、吐き気がひどくなったりします。ですから、片頭痛の前ぶれがきたら薬をのむ、前ぶれがない人は痛み始めたらすぐのむのが有効です。
血管拡張予防薬に加えて鎮痛薬か消炎鎮痛薬を処方されたときは、痛み始めに前者をのみ、それでも痛みが強くなったら、後者をのむとよいでしょう
鎮痛薬や血管拡張予防薬は予防的に内服すると副作用が強く出ますのでやめてください。








片頭痛の予防治療

片頭痛発作が月に2回(6日)以上ある場合や、頓服薬だけでは日常生活に支障をきたす場合は予防療法が勧められます。すごく有効な薬がないのですが、ミグシスやデパケンが保険で認められています。効果を見るには2〜3か月はかかりますので、焦らず頭痛日記などもつけていただき判断します。これらで効果がないときは、抗うつ薬、ベータ遮断薬、抗てんかん薬なども考慮します。

片頭痛発作が起こった時の対応(薬以外)


まずは部屋を暗くし横になって静かに休むことです。睡眠をとるのが最も有効です
そのほかマッサージが効くというという人もいますし、頭痛が起きている部分を指でギューッと押すと痛みが軽くなるという人、頭を冷やすと楽になる人、また逆に、温めると楽にな
人もいます。カフェインも軽症なら効果がある人もいますので、コーヒーや紅茶などを飲むこともいいかもしれません。