開業理念

「心」の診療所をめざして

  例えば、自殺者が年間3万人以上と交通事故での死亡者の3倍を超えることが続いていることからもわかるように、複雑な現代にあっては、心の健康を維持していくことは、難しい時代になってきています。それに伴い、メンタルクリニックの開設が増えていますが、心療内科や精神科では1人の患者に要する診察時間が他科に比べて必用なため、どのクリニックも患者を多く抱え、治療を求めている人たちの要望に十分に応えていない現実があります。
  私自身は、25年あまりの精神科、心療内科の経験を有し、うつ病をはじめとする気分障害を専門に、臨床的な研究を行っていたこともあり、社会が要請する治療に十分応えることができると確信しています。加えて、最近の6年余りは、大学保健管理センターでの経験もあり、大学生をはじめとして思春期の心の問題についての経験も積むことができたので、幅広い治療を行うことができます
  また、現在のメンタルクリニックでは、患者が多いこともあり、どうしてもクスリ中心の治療になざるを得ない側面がありますが、私はこれまでの経験を生かして心理療法、精神療法を十分に生かした医療を提供できます。とくに、グループ療法は、個人療法にない効果を有しているため導入を予定しています。デイケアはその一つであり、診療とともにクリニックを構成する柱の1つです。それには、必用な専有面積が広くなり必要な経費も増えますが、保険診療で十分まかなえると考えられます。
  冒頭にも述べましたように、現代は、誰が精神的な変調をきたしてもおかしくない時代です。精神科・心療内科は、これまでのように「ちょっとおかしな人、変な人」が訪れる診療科ではなくなっていると判断されます。そのため、従来のような、清潔さや白衣に代表されるようなクリニックの構造や雰囲気ではなく、暖かみのある落ちつける空間が必要だと考えています。これまでに出会った多く患者や相談者から多くのものを学び経験することができました。いまこそその経験を「いま、心を病んでいる」人たちに還元し、さらに自分自身の診療の力を向上させるとともに、地域における精神科・心療内科の診療の質を向上させることを目指して、あたらしいメンタルクリニックを創設してゆきたいと強く思っています。

    亀井 健二