カケハシ小児科医院/よくある質問

Q.子供に安心して使える解熱剤を教えて下さい。
A.小児のインフルエンザを含めたウイルス疾患の時にはボルタレンやポンタールなどの一群の解熱剤は脳炎を引き起こす原因であるかもしれないといわれています。またアスピリンが成分である小児用バッファリン(市販の小児用バッファリンはアセトアミノフェンで安全です)はライ症候群という怖い肝臓病を引き起こすことがあるので使わないのが賢明です。子供に使える解熱剤はアセトアミノフェン(アンヒバ・アルピニー・カロナール・パラセタ)、イブプロフェン(ブルフェン・ユニプロン)と考えて下さい。大人に処方された解熱剤や、名前の判らない解熱剤は使用しないように気を付けて下さい。
Q.解熱剤の使い方を教えて下さい。
A.解熱剤は熱があるからといって必ずしも使う必要はありません。しかし、食欲がないなど発熱が子供の体力を消耗させる時はやむを得ず使います。使う時にはあらかじめ水分を取って脱水を治しておく必要があります。でないと血圧低下、腎臓障害の原因になります。理論的には6時間の間隔を空けれな解熱剤は使用できますが、1日3回までとした方が安全だと思います。
Q.手足口病について教えて下さい。
A.コクサッキーA16ウイルスやエンテロウイルス71等4種類のウイルスが原因で手のひら、足の裏、口内に潰瘍のある発疹が出現する病気です。潜伏期は5日で一度罹っても別のウイルスによってまた罹る時があります。まれに大人もかかります。ほとんどが軽症ですが、時に髄膜炎を起こしますので注意が必要です。 
Q.水いぼについて教えて下さい。
A.水いぼは正式には伝染性軟属腫(molluscum contagiosum)と呼ばれポックスウイルスによる感染症です。接触感染でうつり、潜伏期は2-8週で、主に体幹の皮膚に、1-5mm大の大きさの皮膚と同じ色で光沢があり真中にへこみがあるイボができます。放っておいても抗体が出来れば自然に治ります。しかし、あまり体全体に広がり外見的に気になるならば、ピンセットでつまんでつぶしたり、あるいは硝酸銀による化学焼却や液体窒素による凍結処置をすることあります。しかし、その様な処置をしても再度出現することが多いので、どうするかは主治医の先生とよく相談して決めて下さい。
Q.突発疹は感染するのですか?
A.突発疹は正式には突発性発疹と呼び、ヒトヘルペスウイルス6によって起こる感染症です。つまり感染するのです。生後5ヶ月から2歳までの子供がかかり、症状は40度近い熱が突然前触れもなく起こり、3-4日続いた後、解熱し、熱が下がると同時に体幹を中心に発疹が3-4日でます。時に熱性けいれんの原因になりますが、おおむね予後は良好で、特別な治療は要しません。熱があっても子供はけろっとしていることが多く、解熱してから発疹の掻痒感のため機嫌が悪くなることが多いです。突発疹の10-20%は他のエンテロウィルスで起こりますので、時に2回以上突発疹にかかるケースもあります
Q.熱性痙攣について教えて下さい。
A.痙攣は大きく分けて発熱時にみられる熱性痙攣と脳の異常放電によるてんかんがあります。熱性痙攣は体温上昇時におこり大脳の発達期にある5歳未満の子供の4%にみられます。遺伝的傾向があります。良性の疾患で痙攣時にダイアップ坐薬で痙攣の予防が可能です。痙攣が長時間(15分以上)だったり、くりかえし起こる場合はてんかんや髄膜炎や敗血症などの疾患の可能性がありますので脳波検査やCT検査や髄液検査を要します。しかし私は初回の痙攣発作でも一度脳波の検査をして、てんかん等の疾患を除外しておくように勧めています。
Q.マイコプラズマ肺炎について教えて下さい。
A.マイコプラスマ肺炎(気管支炎)はマイコプラスマニューモニエという細菌とウィルスの中間の微生物により起こる呼吸器感染症です。昔はオリンピックの年に流行するといわれていましたが、最近はその傾向が崩れており、毎年のように秋口に流行しています。本疾患は空咳(痰が少ない)が2−3週持続する特徴があり、通常よく処方されるセフェム系やペニシリン系抗生物質では効かなくて、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗生物質が必要となります。時に肝機能障害や溶血性貧血をきたすことがあります。診断は血液検査で行います。時に小児で重篤な肺炎になりますので、必ず医師の診断を受けてください
Q.りんご病について教えて下さい。
A.りんご病は正式には伝染性紅斑と呼び、ヒトパルボウィルスB19によっておこる感染症です。頬が真っ赤になり腕や足の外側にレース編みのような紅斑がでます。時に関節炎をおこします。予後は良好で特に治療は要しません。発疹がでる時期にはすでに感染性は消失しており(発疹や関節痛は免疫作用によるものです)、特に隔離などの登校制限は必要ありません。発疹がでる前にすでに他の子供にうつしています。りんご病にかかったことがない女性が妊娠中にこのウィルスに感染すると胎児に貧血や心不全の症状が出ることがあり、流行している地域では注意が必要です。
Q.病原性大腸菌について教えて下さい。
A.病原性大腸菌O-157は大腸菌の中の1種で菌体毒素であるベロ毒素を放出して全身の毛細血管に血栓ができ腎臓障害、血小板減少、脳障害など溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こします。この菌に感染しても全員がHUSになるわけではありせんが、ひとたびHUSを起こすと非常に治療がむずかしく時に死にいたります。主な感染源はO-157を腸内に持つ牛やその糞便で汚染された食品です。いずれにせよ充分火がとおった食品を調理後すぐに食べれば安心です。血の混ざった下痢がでればすぐに医師の診察を受けてください。
Q.川崎病について教えて下さい。
A.川崎病はMCLS/皮膚粘膜リンパ節症候群とも呼ばれ、14歳以下の子供がかかり、高熱、発赤、リンパ節の腫れ、眼の充血、指先の皮膚がはがれてめくれます。また舌が真っ赤になり味らいの部分が白く残りまるでイチゴのようになります。特にBCGの跡が腫れあがります。急性期は良好に経過しますが、放置するとあとで心臓の冠状動脈に瘤ができ心筋梗塞になり突然死をきたすことがあります。この合併症を防ぐために急性期にカンマーグロブリンの注射などが行われます。疑われた場合は早期に入院し治療することが大切です。