
Q.糖尿病新薬が10年ぶりに出たと、新聞に書いてありましたがどのようなものですか?
A.「DPP−4阻害薬」ですが、いままでの糖尿病治療薬にはない新しいタイプの糖尿病治療薬です。消化管から出る「インクレチン」が血糖を下げる働きがありますが、「DPP-4」はこれを分解してしまう酵素です。新しい薬はこの酵素を阻害してインシュリン量を増やす仕組みです。
従来の糖尿病薬に比べて、低血糖が起きにくく、太りにくい利点があります。
このため、血糖が高くインスリン注射をしなければならない方や現在服用している薬で低血糖を起こすのではないかと心配している方には良い薬です。
Q.気管支喘息とはどのような症状ですか?
A.風邪を引いて、夜中に咳がひどく目を覚まして寝れないと言われて来る方が多いです。
咳は特徴があり「ゼ−ゼ−」「ヒュ−ヒュ−」という音が聴かれます。
「呼吸機能検査と胸部レントゲン」を撮り喘息の重症度をみます。
治療は、軽症では、内服薬(拡張剤)の投与です。
中等〜重症では、点滴を行い、内服薬(拡張剤)を投与します。
その後、患者様の状態をみながら、治療方法を決めていきます。
難治の場合、吸入ステロイドを使用します。
Q.小児喘息は治りますか?
A.小児の喘息は、全体の1.5%〜3%にみられます。小児喘息の2/3はよくなりますが、大人になり再び再発する方もあり、最終的には1/2がよくなります。
小児の90%が何らかのアレルギ−を持っているので、家庭内の環境(ダニ・ほこりが少ない)が大切です。簡単に言うと、布団は干してその後布団に掃除機をかけて死んだダニを取り除く・枕元には洗えない「ぬいぐるみ」はおかない・厚手のカ−テン、カ−ペット、植木、布張りのソファ−もダニの温床になりますので気をつけましょう。もちろん、タバコは子供のいる所では吸わない。
一番肝心な事は、子供により安心な環境を作る事です。
治療としては、月に1〜2回程度の発作なら発作時薬を服用すればよいのですが、毎週発作を起こすような場合は、定期的な治療が必要になります。初めは、抗アレルギ−剤の内服より始めます。
Q.喘息の吸入治療について教えて下さい
A.吸入ステロイド剤だけで13種類にもなり、発作止めの吸入も入れると20種類を超えています。今回は2009年10月に喘息予防・管理ガイドラインの改訂され軽度の発作(月1〜2回程度発作を起こす)の方にもステロイド吸入が第一選択薬とすることが記載されいます。
いろいろな種類の吸入ステロイド剤が出ていますが、注目されている吸入ステロイドは、『ステロイドと交感刺激剤』の配合剤です。これらは、いままで使用していた吸入ステロイド剤と比べて症状改善が早く、他の経口剤を併用使用していた方も中止することができます。アドエアー100・250・500がありましたが、症状によりそれぞれの吸入器を変える必要がありました。しかし、シムビコートは、1種類の吸入器で症状に合わせて吸入回数を変えることで症状に対応することができます。これにより、いっそう手軽に喘息治療ができるようになりました。
Q.咳喘息とは、喘息とどう違うのですか?
A.咳喘息に関するガイドライン(簡易診断)では、1.喘鳴を伴わない咳が3週間以上続いて診察上喘鳴を認めない 2.気管支拡張剤が有効 と鑑別がされています。
簡単に言いますと呼吸する時にゼ−ゼ−、ヒュ−ヒュ−と呼吸困難がなく、慢性に咳だけが続く病気です。
3週間以上咳が続いたらこの病気を考える必要があります。
治療は気管支拡張剤・吸入ステロイド・抗アレルギ−剤が有効ですが、確実な効果があるのは吸入ステロイドです。
経過ですが、約30%は喘息に移行しますので、治療は1〜2か月間続ける必要があります
(咳が出ないからと言って安易に途中で治療を止めることはしない)
鑑別が必要な病気として、慢性副鼻腔炎・アトピ−咳嗽・胃食道逆流・慢性気管支炎などがあります。
Q.アトピ−咳嗽とは、咳喘息とどこが違うのですか?
A.アトピ−咳嗽の簡易診断基準では、1.喘鳴や呼吸困難を伴わない乾性咳嗽が3週間以上続く。2.気管支拡張剤が効果がない。3.アトピ−素因がある。4.ヒスタミンH1拮抗剤・吸入ステロイドにて改善する。
以上より咳喘息と違う点は、拡張剤が聞かないということです。この為、咳が3週間以上つづいて拡張剤を投与するも咳が収まらないときはこの疾患を考えてみる必要があります。
また、咳喘息のように喘息に移行することがありません。
Q.高脂血症はどうして治療するのですか?
A.高脂血症を治療しないでいると血管が動脈硬化(プラ−ク形成:血管内にコブのような物ができる)をおこし血管内腔が狭くなります。血管が完全につまると血液が流れなくなり、急性心筋梗塞を起こし大変危険な状態になります。
高脂血症には、ほとんど自覚症状はありません。このため、健康診断で異常を指摘されても放置しておく方が多く、動悸・息切れ・胸痛を自覚するころには狭心症を起こしている可能性がありますので早めの治療が大切です。
次に上げる人は一度検査をして自分のコレステロ−ル値に異常がないか検査をお勧めします。自分のウエストが85cm以上ある方で血圧が130/85mmHgを超える場合・女性では更年期が過ぎた方など。
高脂血症は、コレステロ−ル220以上、中性脂肪150以上、LDL-コレステロ−ル140以上です。
治療としては、まずはカロリ−制限と運動療法があります。
Q.インフルエンザ治療について教えてください?
A.昨年、タミフル服用による異常行動で転落事故などとの因果関係が問題になりました。
「10歳以上の未成年者には合併症、既往歴からハイリスクと判断される場合以外は差し控える」
「10歳未満の服用についても、服用後の異常行動などの対応が出来るように配慮する」
との警告がだされています。
このため、未成年のタミフル使用に関しては、患者様や保護者の方が副作用について心配されている場合で、本来健康な小児の方であれば安静・保温・水分補給等で静養していただき回復力を高めていただくように説明しています。
その他の抗ウイルス薬には、リレンザ吸入薬があります。5歳以上の方には使用可能です。正しく吸入するには、ある程度のテクニックが必要になり小児の方には十分理解できない場合もあります。10歳以上の方についても今後の副作用が報告される可能性がありますので、保護者の方の希望や了解があれば処方しています。
この他に、漢方薬による治療もあります。副作用としては、まれに胃腸障害など消化器症状を訴える方もおられます。小児から大人まで幅広い年齢層の方に処方できます。ご相談下さい。
Q.急性の下痢の時、どうしたらよいでしょうか
A.感染性の胃腸炎は秋口から春先にかけては、ウイルス性の腸炎が多く10月中旬よりノロウイルスによる下痢症状が見られるようになり12月にピ−クを向かえます。
その後は、ロタウイルスが加わり春先まで続きます。春先から秋にかけて細菌性の腸炎で最も多いのは、カンピロバクタ−次いでサルモネラ・腸炎ビブリオがあります。このことから、一年中胃腸炎が見られます。
嘔吐・下痢症状がひどい時は、まず自宅での対処法としては、胃腸に負担のこない食事をする事です。初めはお粥からです。それでも食べれない時は、りんごをすった物・ジュ−ス(乳幼児のジュ−スは一番胃腸にやさしいです)のみにします。これにより、水分・糖分・電解質が補給されますので、脱水症状になることが防げます。
お粥が食べられるようになったら、「お粥+脂味の少ない蛋白質・魚等」から始め徐々に元の食事に戻していけばよいのです。肝心な事は、元気になろうと栄養のある食事を無理に取らない事です。
Q.早朝高血圧と仮面高血圧とはどのようなことですか?
A.朝血圧が高くなる方を「早朝高血圧」といいます。
血圧の動きには、2パタ−ンあります。
1.朝、目が覚めると急に上がるタイプ
2.夜、血圧が下がらないで徐々に上がるタイプ
治療でクスリの種類が違うことがあります。
この為、自宅での血圧測定が大切です。
自宅の血圧は、病院と違い130/80以下にする必要があります。
病院での血圧が正常で家庭での血圧が高い方を「仮面高血圧」といいます。頻度は10〜20%です。
いずれも合併症として、日中のみ高い高血圧に対して、脳卒中・心疾患の発生が3〜6倍高い事が知られています。
Q.C型慢性肝炎の治療について教えて下さい。
A.以前はC型慢性肝炎は、慢性化し肝硬変や肝がんに進行してしまい治療が難しい病気でした。
しかし、「インタ−フェロン」の使用により肝炎が治る、または、肝がんになるのを5〜10年遅らせることが出来ます。
現在は「インタ−フェロン+免疫抑制剤」を併用する事で、いままで治りにくいタイプのC型肝炎についても効果があり約3/4の患者さんでウイルスの陰性化が得られています。
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