医療法人 岩永耳鼻咽喉科
<br>中部いびき睡眠障害研究所 美濃太田駅,大手町,美濃加茂市,岐阜県 耳鼻咽喉科 いびき,無呼吸,睡眠障害

いびきと睡眠時無呼吸症候群

●いびきは睡眠時無呼吸症候群のサイン

 『いびきをかいていると、良く眠っている』と云われますが、実はいびきをかいているときは余りよく眠れていないことが多いのです。脳波を分析してみると、いびきをかいている時は睡眠が浅く、体の疲れがとれるような深い睡眠は得られていません。さらに、いびきをかく人の2〜3割は病的な睡眠時無呼吸をもっています。
 いびきは、舌や咽頭の筋肉の緊張がとれて空気の通り道が狭くなり発生しますが、咽頭が完全に塞がってしまうと無呼吸(窒息状態)になってしまいます。そして、この睡眠時無呼吸が原因となり、いろいろな病的症状が出現するようになった状態を、睡眠時無呼吸症候群といいます。

●睡眠時無呼吸症候群の症状は

 睡眠時無呼吸症候群の患者さんの多くはいびきをかきます。また、睡眠時の呼吸障害により深い睡眠が得られず、昼間の強い眠気や身体のだるさ、集中力の低下や作業ミスなどが目立つようになり、あげくのはてには交通事故までおこしてしまうことがあります。
 小児にもこの病気は多く認められ、落ち着きのなさや行動異常、夜尿や学習障害の原因にもなります。小児の原因のほとんどはアデノイドや口蓋扁桃肥大です。

●見過ごせない怖い合併症

 1時間当たりの無呼吸が20回以上に達するような中等症以上の人は7〜8年後には30%の方が死亡すると報告されています。その死亡原因の多くは合併症である心筋梗塞や脳卒中です。詳細な検査によると、心筋梗塞を起こした人の30%、脳卒中の50%、高血圧症の30%、糖尿病の30%に睡眠時無呼吸が認められ、これらを悪化させたりその原因の一部になったりしていると考えられます。

●診断に必要不可欠な終夜睡眠ポリグラフ検査

 この病気を正しく診断するためには、夜間の睡眠中に脳波、呼吸、心電図、筋電図、血液の酸素飽和度などのセンサーを体に装着して、一晩に渡ってモニターし、睡眠障害や呼吸障害の有無と程度を診断するための終夜睡眠ポリグラフ検査が必要です。この検査は、どこででも行える検査ではなく、専任の技師、専門の医師、専用の検査機器など、望ましい検査環境が必要となってきます。
 前述のように、終夜睡眠ポリグラフ検査はどこででもできるものではありません。以前、新幹線の運転手の居眠り事故により睡眠時無呼吸症候群がマスコミに大きく取り上げられて以来やや検査施設が増えたものの、この研究の先進国であるアメリカに比べると極めて少ないのが現状です。またこの検査は、健康保険適用になっているにも関わらず検査をする側の時間や労力の負担が大きいために、日本ではごく限られた施設でしか行われていません。