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急性・慢性鼻副鼻腔炎
急性・慢性鼻副鼻腔炎


副鼻腔(ふくびくう)は鼻腔(びくう)につながる空洞で、両眼の下や内側や上方に存在します。
左右合わせて計8ヶ所、顔の容積の約2/3の割合を占めます。鼻かぜ(急性鼻炎)をこじらせ、副鼻腔に炎症が広がった状態が、一般の鼻副鼻腔炎(非好酸球性)です。洞内の粘膜が腫れたり、黄色い鼻汁が貯まったりした状態のため、以前は‘蓄膿(ちくのう)症’とも言っていました。最近、アレルギーが原因で起こるタイプの副鼻腔炎を、好酸球性副鼻腔炎といいます。鼻ポリープができ易く、難治性です。手術が必要な場合もあります。早めに適切な治療を受けましょう。


<主な症状>

(1)鼻汁:粘っこい、または黄色の鼻汁(通称‘青ばな’)がでます。
  またはその悪臭がします(口臭の原因にもなります)。

(2)鼻閉:鼻粘膜の腫れや、鼻汁が貯留するため、鼻づまりがします。

(3)後鼻漏(こうびろう):鼻汁がのどへ流れ落ちる現象。のどの壁にへばり付くため、のどの違和感痰がらみ・咳の原因になります(小児の夜間のしつこい咳etc)。

(4)痛み:副鼻腔と鼻腔をつなぐ出口が炎症でつまると、額や頬(ほほ)や鼻の付け根付近に痛みが出現します。顔面の圧迫感、また虫歯でもないのに歯が痛く感じることもあります。

(5)嗅覚障害:鼻がつまって、周囲の匂いが分りにくくなります。

(6)日常生活の質の低下:上記のため、集中力の低下、記憶力の低下、憂うつ状態を招きます。


<起こしやすい合併症>

1) 中耳炎、耳管狭窄症
症状:耳が聞こえにくい、耳がつまった感じを繰り返すetc
*ときに小児の反復性中耳炎の原因になります

2) 咽喉頭炎
症状:のどの痛み、のどの詰まった感じや頑固な咳etc

3) 気管支炎
症状:しつこい咳と痰が持続する。小児では気管支炎を繰り返し、入院し易くなるetc

4) 鼻出血
症状:度々出る粘性鼻汁のために粘膜が傷つけられ、出血を繰り返すetc

5) 頬部または眼部の蜂窩織炎(ほうかしきえん)
症状:頬(ほほ)が腫れる、または目が腫れて急に視力が低下するetc

6) 髄膜炎
症状:激しい頭痛、吐き気、意識低下、発熱etc

7) 副鼻腔気管支症候群
症状:数十年後(主に高齢になってから)、鼻みずや痰がしつこく持続します。


<治療>

(1)吸引や洗浄
鼻みずを吸引し、あるいは鼻を洗浄し細菌量を減らします(排膿)。

(2)ネブライザー(吸入)療法
蒸気化させた薬を鼻から吸い込み、直接、副鼻腔の粘膜の炎症を軽減します。理想は週に約3回ほど。だだし痛みや膿汁がでる間は数日間、連続で行うほうが理想的です。

(3)薬物療法
消炎酵素剤:炎症の緩和と、洞内に貯まった分泌物を排泄しやすくします。
抗生剤:細菌の増殖や活動を抑えます。またはマクロライド系の抗生剤(商品名:クラリシッド等)を少量で長期(数週間〜数ヶ月)服用します。これは身体の免疫力を整え、副鼻腔の炎症を軽減します(抗炎症作用)。
 
(4)内視鏡手術
(1)(2)(3)などの治療を数ヶ月行っても効果が乏しいときや重症な場合は、内視鏡を用いて手術療法を追加します。鼻腔と副鼻腔の通路を十分に広げて、空気や分泌物の出入りをよくします(換気と排泄)。*ただし小児は除く。
外来で出来ますが、重症な例では入院して行います。手術後も外来治療を数ヶ月必要です

*治癒には長い期間(3〜6ヶ月)かかりますが、継続することが重要です。一担軽減しても、完全に治癒していないと、疲労したり風邪にかかったときなどに再燃・増悪します。


<注意点>

1)急性増悪期(痛みや膿性の鼻汁がでる期間):前かがみの姿勢でも痛みが出現します。激しい運動・旅行や登園などをなるべく避け、安静にしましょう。二大起炎菌は肺炎球菌インフルエンザ菌です。近年、両起炎菌の薬剤耐性化が高率になっています(抗生剤が効きにくい)。一般に内服の抗生剤を5〜7日間連続で服用し、効果が乏しければ他の薬剤へ変更します。重症な場合は点滴処置が必要です。

2)家族や集団生活:狭い範囲の集団に鼻副鼻腔炎者がいると、他の家族にも細菌をうつしてしまう可能性があります。特に乳幼児は両親や兄姉より細菌をもらい、結果的に鼻副鼻腔炎になりやすくなります。家族も一緒に治療が必要です。大人の喫煙や飲酒も副鼻腔炎を治りにくくします。

3)アレルギー性疾患の合併アレルギー疾患(鼻アレルギーや気管支喘息、アトピー性皮膚炎など)と鼻副鼻腔炎は別の病気です。しかしアレルギー疾患を持っていると鼻副鼻腔炎が治りにくく、治療に時間がかかります。

4)鼻茸(粘膜にできる突起:鼻ポリープ)がある場合:特に好酸球性副鼻腔炎ででき易いです。
お薬の治療だけでは治りにくいため、内視鏡手術を組み合わせるケースが多いです。