乳がんのくすり
指導/森 玄
渡辺内科/浜松オンコロジーセンター


▼乳がんのくすりには
 乳がんの治療薬は、抗がん剤、ホルモン剤、抗体の3種類に大別できます。がん細胞の検査後、ホルモン受容体陽性の場合にはホルモン剤、HER2蛋白(ヒトのがんにかかわる遺伝子のひとつ)が過剰に発現している場合には抗体で治療します。
 これらの他には抗がん剤支持療法剤があり、抗がん剤治療を行う際の副作用をやわらげるために使用します。


◆抗がん剤
  アンソラサイクリン系、タキサン系、代謝拮抗薬、ビンアルカロイド等の種類があります。がんを縮小させて乳房を温存できる手術を行えるようにしたり、がん細胞の微小な転移を防いだりします。投与計画に基づき、多くの場合は点滴によって行われますが、内服で行う場合もあります。

◆ホルモン剤
1) 抗エストロゲン剤
  女性ホルモンが、がん細胞の受容体と結合するのを阻害します。副作用として子宮内膜がんの発症が心配されますが、それを上回る治療効果が期待できます。
2) アロマターゼ阻害剤
  閉経後女性において女性ホルモン合成を阻害します。副作用として骨量の低下が心配されます。
3) LH-RH刺激薬
  閉経前女性における女性ホルモンの分泌を抑えます。“ほてり”や“めまい”といったホルモンバランス不調からくる副作用があります。

◆抗体
  HER2蛋白の働きを阻害し、選択的に乳がん細胞の増殖を抑えます。重篤な副作用として心不全などが心配されます。

◆抗がん剤支持療法剤
1) セロトニン受容体拮抗
  吐き気を抑えます。
2) ステロイド薬
  むくみや吐き気を抑えます。
3) 抗生剤、解熱・鎮痛剤
  白血球減少による発熱時に服用します。


制作:株式会社ライフメディコム/情報提供:株式会社スズケン

>> ご利用規約
株式会社スズケン