歯周病と骨粗しょう症
 
骨粗しょう症とは、骨形成と骨吸収の均衡がくずれて骨量が減少し、骨組織の微細構造の脆弱化により、骨強度が減少する疾患です。
現在、日本には約1,100万人の骨粗しょう症患者がいると推定されていますが、その多くは女性です(女性の骨粗しょう症推定患者数:約900万人)。
特に、女性ホルモン「エストロゲン」の急激な減少がおこる閉経期の50歳以降から患者数が増加します。


カルシウムが不足すると、歯周病や歯の喪失にも影響する!?
 
アメリカで実施された大規模調査の結果、カルシウム低摂取が歯周病のリスク要因であることがわかりました。また、カルシウム低摂取が歯の喪失のリスク要因の一つであることも報告されており、カルシウムの積極的な摂取が、歯周病と歯の喪失の予防に寄与することが示唆されます。
日本人はカルシウム不足!!
カルシウムの摂取量(1日あたり平均)
  30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60〜69歳
男性(mg) 453 431 514 584
女性(mg) 428 457 528 564
平成20年国民健康・栄養調査より  
カルシウムの食事摂取基準(mg/日)
  30〜39歳 50〜69歳
男性 目安量 650 700
    目標量 600 600
    上限量 2300 2300
女性 目安量 600 700
    目標量 600 600
    上限量 2300 2300
日本人の食事摂取基準(2005年版)より  
50代以上になると積極的にカルシウムを摂取しようとしているが、まだまだ不足しているのが現状です。


エストロゲン欠乏も骨密度や歯周組織に影響します
 
女性ホルモン「エストロゲン」分泌量の低下は、全身の骨密度に大きく影響することが知られていますが、同じく顎の骨や歯を支える骨(歯槽骨)の骨密度の減少を引き起こすリスク要因であることもわかってきました。また、エストロゲンレベルの低下は直接歯周組織の炎症の憎悪や、慢性化に関係しているようです。

≪文献1≫折茂肇ほか:骨粗鬆症の治療に関するガイドライン(2002年度改訂版),Osteoporosis Japan, 10 : 635-709,2002.
≪文献2≫新田浩ほか:閉経後女性における歯の存在と全身骨、下顎骨骨密度との関係,日本歯科評論, 64 : 67-74, 2004.




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