慢性閉塞性肺疾患(COPD)のくすり
指導/平田一人
大阪市立大学大学院医学研究科呼吸器内科学
COPD(chronic obstructive pulmonary disease)


▼病気に関する基礎知識
正常な肺・COPDの肺 COPDはタバコの煙や大気汚染などの有害物質を長期間吸うことで肺に起こる病気です。初期症状は、咳(せき)、痰(たん)、息切れで、進行すると階段や坂道を上るときだけでなく、ちょっとした日常動作だけで息切れを感じるようになります。また、COPDは肺だけではなく、全身の病気と関連し、肺がん、高血圧、心不全、胃腸障害、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、糖尿病、うつ病などを起こしやすくなります。
▼治療に関する薬の解説(種類や副作用)
 薬物療法の中心は気管支拡張薬で、抗コリン薬、β2刺激薬、メチルキサンチンがあります。患者さんごとに薬の効き具合や副作用に注意しながら、重症度に応じて段階的に多剤を併用します。抗コリン薬は、全身性の副作用はほとんどありませんが、緑内障患者の一部では禁忌(使用禁止)で、まれに排尿障害が悪化しますが中止すれば速やかに改善します。β2刺激薬は、頻脈、手指のふるえなどがあります。メチルキサンチンでは、吐き気や不整脈が起こりやすいため血中濃度をモニターします。
▼食事・運動などの生活における留意点
 食べ方を工夫しながら、適正体重を保ち、バランスの良い食生活を心がけましょう。息苦しさのためにいつも安静にしていては体力や筋力が落ちてしまいます。激しい運動は息切れを悪化させるので避け、毎日手軽に無理なく自分のペースに合わせてできるウオーキングなど、適度な運動を続けましょう。
▼再発・予防のための対策
禁煙 禁煙はCOPDの最大の予防法であり治療法です。何歳であっても禁煙により肺のダメージを減らすことができます。口腔ケアをしてしっかり食べて、適度な運動をするという健康的な生活スタイルが、COPDの悪循環を防ぎます。


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