がんの痛みに対処する 〜レスキュー@
指導/有賀悦子
帝京大学医学部内科学講座緩和ケア内科教授


▼がんの痛み
大きく分けて、次のような痛みがあります。それぞれ薬剤の効果が異なります。
[1] 侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)
  ・内臓痛(ないぞうつう): 手のひら一つ分ほどの漠然とした痛み。オピオイド(≒医療用麻薬)が効きやすい。
  ・体性痛(たいせいつう): 立ち上がったときのズキッとしたような局在した鋭い痛みで、骨膜(こつまく)、腹膜(ふくまく)、胸膜(きょうまく)などの障害で引き起こされる。オピオイドのレスキューの準備が大切。
[2] 神経障害性疼痛
  ビリビリするような神経の痛み。オピオイドが効きにくい。
鎮痛補助薬の併用を検討する。
 特に、骨転移(こつてんい)、がん性腹膜炎・胸膜炎がある患者さんは、しっかりとレスキューを処方し、在宅で過ごすためにも、自己調整ができるようにしましょう。
▼2つのオピオイド
オピオイドは2つの薬剤が同時に処方されます。
定  時  薬: 痛みがあってもなくても時間を決めて定期的に服薬するオピオイドで、長く安定して効果が持続します。
レスキュー: 痛いときや痛くなりそうなときに、頓服(とんぷく)で服薬する早く効いて早く切れるオピオイド。定時薬の1/6前後の量が1回の量に設定されています。1時間あければ、1日3回程度までいつでも使ってもよく、定時薬と同時に服薬してもかまいません。
服薬のイメージ
 痛みがあるときには、がまんせず、レスキューを使ってみましょう。
▼突出痛(とっしゅつつう)があるときの生活の注意点
どのようなときに、突出的な痛みがでるか記録してみましょう。そうすることで、治療が必要な痛みではないか考えたり、痛みの予防方法を見つけたりすることができます。
パターンがわかり痛みがでそうなときは、予防的に事前に服薬してもかまいません。服薬後、15分ほどしてから動き始めるようにしてみましょう。


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