骨髄異形成症候群(こつずいいけいせいしょうこうぐん)とは
指導/山ア宏人
金沢大学附属病院血液内科


▼病気に関する基礎知識
 血液中には酸素を運ぶ「赤血球(せっけっきゅう)」、細菌などの病原体を攻撃する「白血球(はっけっきゅう)」、出血を止める「血小板(けっしょうばん)」が流れています。これらの血液細胞は、骨の中の「骨髄」で、造血幹(ぞうけつかん)細胞から造られます。骨髄異形成症候群(MDS)は、この造血幹細胞に異常が起こり、正常な血液細胞を造ることができなくなる病気です。染色体異常や遺伝子異常を伴うことがありますが、遺伝はしません。また、一部の患者さんでは、骨髄に芽球(がきゅう)とよばれる未熟な白血球が出現します。この芽球比率が20%を超えると、急性骨髄性白血病に進行したと診断されます。
病気に関する基礎知識
▼治療
 MDSの根治療法は造血幹細胞移植です。抗がん剤のアザシチジン〔注射〕は7日間に分けて投与します。5番染色体長腕部(ちょうわんぶ)欠失を伴う一部のMDSにはレナリドミド〔内服〕が有効です。なお、MDSには正式に認可された薬が少ないため、造血回復を期待して、蛋白同化(たんぱくどうか)ホルモン剤や免疫抑制薬などが処方されることもあります(いずれも保険適用外)。
 MDSではしばしば輸血が必要となります。頻繁に赤血球輸血を受けると体内に鉄がたまり、心機能障害、肝障害、糖尿病などさまざまな臓器に障害が生じます。これらを防ぐために除鉄剤(じょてつざい):デフェラシロクスが投与されます。
▼生活における留意点
 労作時息切れ・動悸・倦怠感・頭痛などが頻繁に見られた場合は赤血球輸血が必要です。白血球減少が高度になると肺炎や敗血症(はいけつしょう)などを合併しやすくなります。日頃から手洗いやうがいを励行し、感染予防に努めましょう。また、血小板減少がすすむと止血しにくくなります。
生活における留意点


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