バセドウ病のくすり
指導/野中榮夫
伊藤病院薬剤室室長


▼バセドウ病とは
主な症状 バセドウ病は、甲状腺(こうじょうせん)ホルモンが過剰につくられる病気で動悸(どうき)、甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)および眼球突出がよく知られている代表的な症状です。しかし、これらすべての症状がある方は少数です。成人における甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)の75%がバセドウ病です。治療方法には、薬物治療、アイソトープ(放射線ヨウ素)治療、手術の3つがあります。
▼バセドウ病治療薬の副作用
 抗甲状腺薬にはMMI(メルカゾール®)とPTU(チウラジール®、プロパジール®)の2種類があります。抗甲状腺薬で一番多い副作用は発疹(ほっしん)で、かゆみを伴うのが特徴です。服用開始後3週間以内、多くは2週間前後に起こります。MMIは10人に1人くらいの出現頻度で、PTUはそれより低い割合です。
 最も注意すべき副作用は無顆粒球症(むかりゅうきゅうしょう)で 200〜500人に1人くらいの割合で起こります。起こる場合は、ほとんどが薬を飲み始めて2週間〜3ヵ月以内で長期間服用している場合はまず起こりません。まれですが、最初に起こらないで、再発してもう一度治療を始めたときに起こる場合もあります。その他の注意すべき副作用としては、肝機能障害などがあります。
治療薬と副作用
▼食生活における留意点
食生活における留意点 ヨウ素を大量に含む海藻類を食べてはいけないとする考え方もありますが、抗甲状腺薬治療は、数年という歳月がかかります。この間に、海藻類の摂取を厳しく禁止することはなかなか容易なことではありません。昆布茶や昆布などヨウ素を多く含んでいるものを毎日たくさん食べることは慎むべきですが、通常量であれば普通に食べて差し支えありません。


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