血栓症(けっせんしょう)〔脳梗塞(のうこうそく)〕
指導/矢坂正弘
国立病院機構九州医療センター 脳血管神経内科科長


血栓症の中でも比較的多くみられる「脳梗塞」について解説します。
▼脳梗塞の基礎知識
 脳梗塞とは首や脳の血管がつまって血液が流れなくなり、脳組織の一部が死んでしまう病気です。組織が壊れた部位によって手足が麻痺(まひ)したり、呂律(ろれつ)が回らなかったり、半身の感覚が鈍くなることがあります。発症は突然です。症状が出たら、すぐに救急車をよんで専門病院へ搬送(はんそう)してもらいましょう。原因として、頸動脈(けいどうみゃく)が動脈硬化(どうみゃくこうか)で細くなっている場合や、心臓に危険な不整脈(ふせいみゃく)が隠れていることなどがあります。
▼脳梗塞の再発予防
 脳梗塞の再発予防の基本は「脳梗塞のリスク管理」と「抗血栓療法(こうけっせんりょうほう)」です。まず、リスクとなる高血圧(こうけつあつ)、高血糖(こうけっとう)、高コレステロールなどの危険因子を管理するとともに、禁煙を徹底させます。抗血栓療法においては、血液をサラサラにするおくすりにはたくさんの種類があります。いずれも出血に注意が必要です。便の色が黒や赤の場合は、それぞれ上部消化管(食道、胃、十二指腸(じゅうにしちょう))や下部消化管(小腸や大腸)からの出血を示しているので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
▼生活における注意点
 おくすりののみ忘れは危険です。のみ忘れないようにしましょう。また勝手に中断することも危険です。中断が必要な場合は必ず担当医と相談しましょう。ワルファリンを内服されている方は納豆、クロレラ、青汁などのビタミンK含有量の多い食品をさけるようにします。止まりにくい出血がみられる場合も医療機関へ連絡しましょう。抗血栓療法中に合併することのある頭蓋内出血(ずがいないしゅっけつ)の最大のリスクは高血圧です。血圧は厳格に管理し、少なくとも140/90mmHg未満を目標にしましょう。
生活における注意点血圧の管理


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