過活動膀胱のくすり
指導/小川輝之
名古屋大学大学院医学系研究科泌尿器科学


▼過活動膀胱とは
 過活動膀胱とは、急にがまんできないような尿意がおこる〔尿意切迫感(にょういせっぱくかん)〕、トイレが近い〔頻尿(ひんにょう)〕など、膀胱の機能が低下する(必要以上に働く)病気です。薬物療法は過活動膀胱の治療の中心であり、なかでも抗コリン薬は有効性が高く、最も多く使用されています。
▼過活動膀胱のくすりの種類
抗コリン薬
イミダフェナシン(ウリトス®、ステーブラ® )、ソリフェナシン(ベシケア® )、トルテロジン(デトルシトール® )、プロピベリン(バップフォー®
膀胱の異常収縮にかかわるアセチルコリンを抑えることで、収縮を抑える(症状をやわらげる)とされています。留意点として、抗コリン薬の全身作用によって引きおこされる副作用(便秘・口内乾燥症)などがあります。
フラボキサート(ブラダロン®
膀胱平滑筋(ぼうこうへいかつきん)を直接弛緩(しかん)させる効果があります。抗コリン薬と比較すると副作用が少ない一方、有効性がやや弱いとされています。
三環系抗うつ薬(さんかんけいこううつやく)
  クロミプラミン(アナフラニール®イミプラミン(トフラニール®アミトリプチリン(トリプタノール)
抗コリン作用、抗ヒスタミン作用、抗カルシウム作用による平滑筋弛緩作用、セロトニン・ノルアドレナリンの再取り込み阻害などがあり、症状改善に有効であるとされています。副作用として、血圧低下、心血管系への負担があり、心不全、狭心症、不整脈患者には慎重な投与が必要です。
※過活動膀胱における適応症はなし
それぞれの副作用
抗コリン薬 フラボキサート 三環系抗うつ薬
便秘・口内乾燥症 (副作用が少ない) 血圧低下、心血管系への負担
▼生活上の留意点
水分の取り過ぎに注意しましょう。健康な方では1日の尿量は体重1kgあたり25〜30mL(体重50kgで約1,500mL)です。 生活上の留意点
アルコール類、カフェインの入った飲料はやや控え目にしましょう。
便秘に注意しましょう。
外出時にはトイレの位置を前もって確認しておきましょう。
下半身を冷やさないようにしましょう。


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