肺がんとは
指導/堀之内秀仁
独立行政法人国立がん研究センター中央病院呼吸器腫瘍科呼吸器内科


▼疾患に関する基礎知識
 肺は、酸素を取り込み、体の中で発生した二酸化炭素を外にだす役割を果たしています。肺に発生するがんを「肺がん」といいます。肺がんは喫煙と深いかかわりのあるせき、痰、息切れ、声がれ。ことが知られていますが、非喫煙者でも発症することはあります。近年、肺がんは日本人のがんによる死亡原因のトップになり、増加傾向にあります。
 肺がんは、主に「呼吸器症状」とよばれる諸症状を伴います。具体的には、せき、痰、血痰、息切れ、声がれなどがあります。進行すると、がんの転移によって体の他の部分の痛みやリンパ節の腫れなども出現します。
▼肺がんの治療
治療 肺がんが、最初に発生した場所とごく限られたリンパ節転移にとどまっている場合、肺切除術の適応になります。ただし、他のがんに比べ再発の可能性が高いといわれており、手術の後に補助化学療法を行う場合もあります。
 もし、手術ができない肺がんと診断された場合、内科治療が主体となります。具体的には、プラチナ系製剤(シスプラチン、カルボプラチン)から1種類、第3世代抗がん剤(ペメトレキセド、ドセタキセル、パクリタキセル、ゲムシタビンなど)から1種類を組み合わせた、全身化学療法が行われます。
 いくつかの条件がそろえば、これらの全身化学療法にあわせて(もしくはそのかわりに)、分子標的治療薬(ベバシズマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ)を使用することもあります。また、放射線治療も有用な選択肢のひとつで、状況に応じて医師から勧められる場合もあります。
▼生活上の留意点
 肺がんと診断され、治療を受けるときには、基本的に主治医の生活指導に従ってください。気分転換、禁煙。自覚症状が強くなければ、規則正しい生活、適度な運動、バランスのとれた食生活、そして家族や友人との会話や趣味などによる上手な気分転換をお勧めします。体に負担がかからないようであれば、肺がんのためにライフスタイルを大きく変える必要はありません。ただし、喫煙者の方は禁煙する必要があります。


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