慢性腎臓病(CKD)のくすり
指導/要 伸也
杏林大学医学部第一内科准教授


▼慢性腎臓病(CKD)の治療
 慢性腎臓病(CKD)では高率に高血圧を合併し、心・血管系のリスクも高まっているため、腎保護と心保護を目指した多角的な降圧療法が必要になります。薬剤の中ではレニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬が特に重要です。
ACE阻害薬とARB
 
 
▼RA系抑制薬
 RA系抑制薬には、アンジオテンシンIIの生成を防ぐ「アンジオテンシン変換酵素阻害薬(へんかんこうそそがいやく):ACE阻害薬」と、アンジオテンシンIIの作用点をブロックする「アンジオテンシンII受容体拮抗薬(じゅようたいきっこうやく):ARB」の2つがあります。
  これらは血管拡張作用により、全身の血圧を低下させるだけでなく、腎糸球体(じんしきゅうたい)の出口の血管を拡張することにより、腎臓の負担(糸球体内の血圧)を軽減させます。RA系抑制薬には心・血管系保護作用もあります。
  血圧コントロールの目標は、通常では130/80mmHg、タンパク尿が多ければ125/75mmHgと厳しくします。
 血圧コントロールが不十分な場合は、カルシウム拮抗薬や利尿薬など、別の降圧薬を追加します。
▼くすりの副作用と注意点
水分を適度に摂取! RA系抑制薬の副作用には、高カリウム血症があります。食事中のカリウムは多く摂りすぎないよう注意しましょう。
  また、ときにこの薬の服用によって、腎機能が急に低下してしまうことがあります。消炎鎮痛(しょうえんちんつう)薬や水分不足はこれらの副作用を助長します。特に投与開始時に注意が必要ですが、それ以後も定期的な血液検査を行い、状況に応じてくすりを増減します。



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