慢性閉塞性肺疾患(COPD)のくすり
指導/塩谷隆信
秋田大学医学部保健学科理学療法学専攻教授


▼COPDの薬物治療について
 COPDの壊れた肺胞や炎症を起こした気管支を元通りに治すくすりはまだありません。治療には狭くなった気管支を広くするくすり(気管支拡張薬)が主に用いられます。くすりにより気管支が広くなると空気の通りがスムーズになり、息が楽に吐け、前よりも楽に長く運動できるようになります。
▼くすりの種類と副作用
スピリーバ(R)とセレベント(R)の吸入場面 気管支拡張薬には吸い薬(吸入薬)、飲み薬(内服薬)、貼り薬(貼付薬)の3種類があります。
 吸入薬は飲んではいけません。吸入は息を吐いてから、吸入器をくわえ深く息を吸って行います。吸入薬ごとに吸入器が異なりますので注意しましょう。薬剤師から説明を受けたら、実際に吸入してみましょう。
 抗コリン薬のスピリーバ®(図1)では、口の中が渇いたり、尿が出にくくなったりすることがありますので、症状がひどいときは医師あるいは薬剤師に相談しましょう。 β2刺激薬のセレベント®(図2)では動悸や手の震えがみられることがありますので注意しましょう。
 内服薬(メチルキサンチン)は決められた時間に正しく飲みましょう。量が少ないと効きませんし、逆に多すぎると吐き気や嘔吐、腹痛、頭痛、動悸、手の震えなどの副作用が出やすくなります。
 貼付薬は、1日1回、胸部、背部または上腕のいずれかに正しく貼りましょう。貼った部分の皮膚が赤くなったり、かゆくなることがあります。そのほか、動悸や手の震えもみられることがあります。症状がひどいときは、早めに受診してください。
 その他の吸入薬として、吸入ステロイド薬がありますが、このくすりは声がかれたり、舌が荒れたりすることがありますので注意しましょう。



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