脳梗塞(のうこうそく)とは
指導/ 古屋大典(埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科准教授)
  棚橋紀夫(埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科教授)


▼疾患に関する基礎知識
 脳梗塞とは、心臓から血液の塊が流れてきて脳血管が詰まる、あるいは動脈硬化によって脳血管が狭くなるなどによって、脳への血液供給が足りなくなって脳の一部が死んでしまう病気です。このために、半身不随(ふずい)、言語障害、視野障害などの症状が突然に始まります。

▼食事・運動など生活上の留意点
水分摂取 適度な運動 再発率は年間3〜5%といわれていますが、再発予防には生活習慣と薬物療法が大切です。特に、高血圧や脂質異常症といわれている方は塩分摂取を制限し、脂質に富んだ食事を控える必要があります。さらに、血圧やコレステロールの値を基準値の範囲内に保っておくと、再発は起こりにくいことが分かっています。また、ワルファリンを飲んでいるうちは、ビタミンKを多く含む食品(納豆、緑黄色野菜など)を制限しなければなりません。食事以外では、適度な運動、脱水にならない程度の水分摂取、禁煙、禁酒(1合以内は可)などが推奨されています。

血圧とコレステロールの正常目標値
 血圧  140/90mmHg未満
 LDLコレステロール*1  120 mg/dL未満
 HDLコレステロール*2  40 mg/dL以上
 中性脂肪  150 mg/dL未満
*1悪玉コレステロール,動脈硬化をおこしやすい
*2善玉コレステロール,動脈硬化をおこしにくい

▼脳梗塞の治療
確認 内服治療としては、血栓を予防するくすりが広く使用され抗血栓薬と呼ばれています。これには大きく分けて2種類あり、心臓病(不整脈など)が原因の場合には凝固を抑えるくすりが、それ以外には血小板の働きを抑えるくすりが処方されます。注意すべき副作用には出血症状があり、特に消化管出血は最も多いため、便が黒くないか必ず確認する必要があります。





脳梗塞の治療薬
心原性脳塞栓症の再発予防:抗凝固薬 非心原性脳梗塞の再発予防:抗血小板薬
ワルファリン(ワーファリン)
1〜6 mg/日 分1 朝食後
アスピリン腸溶錠(バイアスピリン®
100mg/日 分1 朝食後
クロピドグレル硫酸塩(プラビックス®
50〜75mg/日 分1 朝食後
シロスタゾール(プレタール®
100〜200mg/日 分2 朝・夕食後
 また、発症後3時間以内ではrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法という血栓を溶かす薬を使って脳への血液の流れを早期に回復させ、脳を障害から守る治療を行うこともあります。



ページ制作:株式会社ライフメディコム/情報提供:株式会社スズケン

>> ご利用規約
株式会社スズケン