心房細動(しんぼうさいどう)のくすり
指導/
奥山裕司 おくやまクリニック 院長


▼病気に関する基礎知識
病気に関する基礎知識 心房細動は心臓の不整脈のひとつで、加齢とともに増えますが、特に高血圧、糖尿病などがあるとなりやすいことがわかっています。ときどき脈が乱れる発作性のものと、常に脈が乱れている慢性のものがありますが、いずれの場合も、心臓のなかに血の塊(血栓)ができて脳梗塞になりやすいことや、脈の乱れに伴って動悸(どうき)、失神、心不全などが起こりやすいことが問題です。
▼治療に関する解説
 65歳以上や高血圧、糖尿病などがある場合、特に脳梗塞になりやすいため、血栓を予防する薬を決められたとおり内服してください。内服中は、やや出血が止まりにくくなりますから、けがには特に注意してください。頭の中の出血(脳出血)をできるだけ減らすため、血圧は低めに維持する必要があります。つらい動悸が長く続く場合には内服薬を使います。頻回に発作が起こる場合には、定期的に服用して予防します。発作の頻度が低ければ、発作時に頓服で使用することもあります。いずれにしても肝機能、腎機能、心電図などをチェックしながら継続します。脈が速すぎる状態が続くと心不全になりやすいため、脈を遅くする薬を使います。
▼食事・運動などの生活における留意点
 血栓の予防薬のうち、ワルファリンを内服している際は、納豆などビタミンKを多く含む食品を避ける必要があります。そのほかの血栓予防薬には食品の制限は特にありません。なおアスピリン系統の薬は、心房細動に伴う脳梗塞には有効でないことがわかっています。塩分制限や糖尿病管理のためのカロリー制限はこれまでどおり続けてください。適度な運動は問題ありません。
▼再発・予防のための対策
 症状がある発作性心房細動の場合も、次の発作は無症状である可能性があります。“もう発作は出ない”と早合点しないで、血栓の予防薬は続けましょう。歯科、胃カメラなどの処置をする場合には、必ず前もって主治医に相談してください。高血圧や糖尿病などの治療をきちんと続けることも、とても大切です。


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