帯状疱疹(たいじょうほうしん)のくすり
指導/本田まりこ
まりこの皮フ科 院長


▼病気に関する基礎知識
病気に関する基礎知識 帯状疱疹は水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)の感染によって、主に体の片側の皮膚や粘膜に神経痛様疼痛を伴う水疱(すいほう)性病変または潰瘍(かいよう)性病変を形成する疾患で、皮膚疾患であるとともに神経にも炎症が起こる神経疾患でもあります。初めて感染すると水痘(水ぼうそう)になり、その後感覚神経の根本に一生涯遺伝子の形で潜みます。VZVに対する免疫力が下がると帯状疱疹になります。VZVの免疫力は、加齢、糖尿病、悪性腫瘍、アトピー疾患罹患、透析などで低下し、水痘患者に接することで上昇します。80歳までに3人に1人が罹患すると報告されています。
▼治療に関する薬の解説
 帯状疱疹の抗ウイルス薬にはアシクロビル、バラシクロビル、ビダラビン、ファムシクロビル、アメナメビルがありますが、これらの薬剤はウイルスの増殖を抑えるもので、ウイルスを殺すものではありません。したがって発症後、できるだけ早期(3日以内)に使用することが原則です。高齢者や腎障害患者では、抗ウイルス薬の投与量を、血清クレアチニン値、年齢、性別、体重よりクレアチニンクリアランス(CCr)を求めて決定します。バラシクロビルは服用後、肝臓を通過する際にアシクロビルに変換され腎臓から排泄されるため、腎機能が低下しているとアシクロビルの血中濃度が高いまま維持するおそれがあるので注意が必要です。血中濃度が高値になると、もうろうとした感じや意識障害が起こります。このようになった場合、ただちに医師に連絡してください。薬を中止することにより症状は治まります。また、抗ウイルス薬の妊婦への安全性は、アシクロビルで確立しています。外用は、初期の浮腫期では非ステロイド性抗炎症薬外用薬、水疱期・膿疱(のうほう)期・びらん期のものは抗菌薬外用薬、潰瘍期では潰瘍治療薬を使用します。
▼食事・運動などの生活における留意点
 食事の制限はありません。ただし、アルコールは禁止です。激しい運動も禁止です。


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