骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のくすり
指導/宮尾益理子
アットホーム表参道クリニック


▼骨粗鬆症の治療薬の解説
骨粗鬆症の治療薬の解説 デノスマブは、6ヵ月に1度の注射で、骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを強力に抑える薬剤です。効果が出るまでが早い特徴がありますが、骨からのカルシウム供出が強力に抑えられるため、カルシウムの血中濃度が低くならないようにカルシウムやビタミンDを併用して服用するのが一般的です。また、別の骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート同様、歯周病がある方、体力が低下している方では非常にまれですが、顎骨壊死(がっこつえし)という副作用が報告されていますので、普段から定期的に歯科を受診しましょう。さらに、デノスマブを中止すると急激に骨を壊す細胞の働きが活発になるので、中止する場合は、作用がしばらく継続するビスホスホネートへの変更が一般的となります。
▼予防のための対策
予防のための対策 骨は重力に抗(あらが)って体を支えるとともに、カルシウムの貯蔵庫としても働いています。そのため、骨の中では骨を作る細胞と骨を壊す細胞が性ホルモンや、重力負荷刺激、カルシウムバランスなどの影響を受けながら常に働いています。
 骨も成長とともに育ち老化に伴って衰えるので、成長期には高い骨量の獲得が、その後は骨量、骨質を維持し、老化に伴う骨量の減少、劣化を最小限にすることが大切です。重力の刺激が少ない状態(運動不足、臥床状態、宇宙旅行など)や、食事からのカルシウム不足は骨を弱くします。また、成長期でもその後でも、体重減少や痩(や)せは、重力負荷刺激の減少に加え、骨をサポートする筋肉の減少、ホルモン値に影響する脂肪の減少も伴うことが多く、骨にとっては不利な条件となります。
 カルシウム以外の栄養素(ビタミンD、ビタミンK、大豆製品、タンパク質など)も大切です。特に、ビタミンDは、カルシウムバランスを助け、骨や筋肉に対する作用もあります。皮膚でのビタミンD産生には日光が必要ですので過度な紫外線対策は控えましょう。女性は妊娠、出産で、カルシウムバランスが負になりやすく、また、月経不順は骨粗鬆症のリスクを高めます。
 生涯を通じた重力負荷刺激とカルシウムを含む栄養を大切にした養生を心がけてください。


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