甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)【橋本病】のくすり
指導/渡邊奈津子
伊藤病院 内科医長


▼病気に関する基礎知識
 甲状腺ホルモンは、甲状腺から分泌され、全身の新陳代謝や機能に関わる大切なホルモンです。甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが低下する病気で、慢性の甲状腺の炎症(橋本病)が原因となっていることがほとんどです。甲状腺ホルモン剤を適量服用すれば、日常生活や妊娠・出産に問題はありません。
▼治療に関する薬の解説
 合成した甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム)製剤で治療します。血液中での半減期が1週間と長く、毎日決まった時間に服用することで安定した甲状腺ホルモン値を維持できます。徐々に薬の量を調節していきますので定期的に内服し通院を継続しましょう。起床時、寝る前などの空腹時に内服すると吸収が良いとの報告があります。ほかの薬が甲状腺ホルモン剤の吸収を阻害することがあります。下の表に示すような薬を服用している場合は、甲状腺ホルモン剤と同時に内服せず、時間をあけて内服すれば問題はありません。
治療に関する薬の解説
▼生活における注意点
生活における注意点 ヨウ素は甲状腺機能を低下させることがあります。ヨウ素は、昆布のほか、昆布のだし、ヨウ素を含むうがい薬などに多く含まれています。過剰な摂取は控えておくと安心です。
▼再発予防のための対策
 自己判断で内服を中止せず定期的な通院が必要です。妊娠された場合、通常より多い甲状腺ホルモン剤が必要になる場合があります。妊娠中や授乳中も安全に内服できる薬ですので、妊娠や授乳中も自己判断で中止しないようにしましょう。


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