閉塞性動脈硬化症【へいそくせいどうみゃくこうかしょう(ASO)】とは
指導/松尾 汎
松尾クリニック 理事長


▼閉塞性動脈硬化症(ASO)とは
 閉塞性動脈硬化症(ASO)は全身の動脈硬化【粥状硬化(じゅくじょうこうか)】が原因で、四肢、特に下肢の動脈に狭窄(きょうさく)・閉塞を起こして、末梢循環障害・虚血を来す病気です。近年、人口の高齢化や食生活の変化に伴い増加しています。
▼診断
 特徴的な症状()から疑われ、「足関節上腕血圧比【ABI(ABPI):正常は0.91〜1.4】」で判定します。病変の判断には、血管エコー検査などが有用で、手術などを考慮するときのみ動脈造影検査を行います。
 そして合併し得る脳血管障害(30%)、虚血性心疾患(約40%)なども考慮し、動脈硬化危険因子である生活習慣病(喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症など)も調べます。
表 虚血肢の症状と対策
▼治療の三本柱
8割程度の距離 ASOを「全身の動脈硬化性血管病変の一部分症」ととらえて診療します。
 まず@症状()を改善し、病気の進行・再発の予防(危険因子への対策、抗血小板療法)、さらにA全身合併症の治療(抗血小板薬、各臓器虚血の治療)やB生活習慣病も治療します。
 跛行(はこう/片足を引きずるように歩くこと)には「最大歩行距離の8割程度」を歩く「運動」(4日以上/週)が有用です。薬は、@症状の改善(抗血小板薬、血管拡張薬)とA脳・心臓病を予防して「生命予後の改善」を図ること(抗血小板薬)、そしてB生活習慣病の治療に対して処方されます。
外科的治療の適応:上記治療にもかかわらず増悪する例や重症虚血例には、血管内治療やバイパス術などを考慮します。
▼生活上の注意
生活習慣を改善 皮膚の保温や保湿に努め、清潔にして、傷や感染を予防します。靴や靴下などの履物にも注意が必要です。禁煙し、運動、食事などの生活習慣を改善しましょう。


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