治療抵抗性高血圧(ちりょうていこうせいこうけつあつ)とは
指導/脇野 修
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 准教授


▼病気に対する基礎知識
表1 治療抵抗性高血圧の原因 治療抵抗性高血圧とは、生活習慣の修正を行った上で、適切な用量の3種類の降圧薬を投与しても目標血圧まで下がらない状態をいいます。適切な3種類とは、@カルシウム拮抗薬AACE阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)B利尿薬のことが多いです。本邦の調査で、糖尿病合併高血圧の降圧目標130/80mmHg 未満が達成されていた割合は11%に過ぎなかったことが報告されており、治療抵抗性高血圧の頻度は少なくないと考えられています。治療抵抗性高血圧の原因は多岐にわたります(表1)。
▼治療に関する薬
表2 治療抵抗性高血圧に対する薬物対応
降圧薬をきちんと服用していますか?
▼食事・運動などの生活における留意点
 食塩摂取過剰、エネルギー摂取過剰と運動不足による肥満、過度の飲酒といった生活習慣上の問題が治療抵抗性を引き起こしていることもあります。管理栄養士の協力のもとに繰り返し、減塩やエネルギー制限を指導します。
▼再発・予防のための対策
 治療抵抗性高血圧の中には睡眠時無呼吸症候群や原発性アルドステロン症、腎血管性高血圧といった二次性高血圧が存在する場合もあります。また血圧を上昇させ得る薬物や食品を摂取している場合もあります。例えば、非ステロイド性抗炎症薬や副腎皮質ステロイド、カンゾウ(甘草)を含む漢方薬、経口避妊薬、シクロスポリン、エリスロポエチン、抗うつ薬、分子標的薬などです。治療抵抗性高血圧を認めた場合は、こうした可能性も想定し、高血圧専門医への紹介も検討いたします。


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