C型肝炎(かんえん)のくすり
指導/芥田憲夫
虎の門病院 肝臓センター 医長


▼病気に関する基礎知識
 C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)の血液感染を主として起こる肝臓病です。急性肝炎の約70%が慢性肝炎に移行し、慢性肝炎の約60%が肝硬変(かんこうへん)に進行します。肝硬変は年間約7%で肝臓癌(かんぞうがん)を発症します。肝硬変になると腹水(ふくすい)、むくみ、黄疸(おうだん)、意識障害などの症状が現れることがあります。
▼処方される主な経口薬(けいこうやく)
処方される主な経口薬(けいこうやく) C型肝炎は、慢性肝炎から肝硬変の初期の段階であれば、経口の直接作用型抗ウイルス薬の組み合わせでHCVをほぼ排除できる時代になりました。副作用も、鼻咽頭炎(びいんとうえん)、頭痛、全身倦怠感(けんたいかん)といった軽いものが主体です。代表的なくすりは、ダクラタスビル(ダクルインザ®錠)とアスナプレビル(スンベプラ®カプセル)を組み合わせた24週間治療、ソホスブビルとレジパスビルの配合錠(ハーボニー®配合錠)の12週間治療、ソホスブビル(ソバルディ®錠)とリバビリン(コペガス®錠)の12週間治療です。使用するくすりによっては肝機能異常や貧血を起こす場合がありますので、主治医の指示に従って定期的な血液検査と診察を受けるようにしてください。くすりも決められたとおりに服用しましょう。治療が終わって3ヵ月たってもウイルスが陰性であれば再発することはまれですが、ウイルス排除後も肝臓癌を発症する可能性がありますので、治療終了後も主治医の指示に従って画像検査を受けましょう。
▼日常生活における留意点
日常生活における留意点 HCVは血液を介して感染します。日常生活であまり神経質になる必要はありませんが、感染防止のためにカミソリ・歯ブラシなどは共用しないでください。食事の留意点としては、鉄分を多く含む食品を大量に摂ることは控えましょう。肝硬変のために腹水や意識障害の症状が出る場合は、タンパク質と塩分を控えた食事が必要になります。飲酒は肝臓の負担になりますので避けてください。慢性肝炎の方は、特に安静にする必要はありません。むしろ栄養過多により糖尿病や脂肪肝になると肝臓癌の危険性が増します。適切な食事と運動で肥満を防ぎましょう。


ページ制作:株式会社ライフメディコム/情報提供:株式会社スズケン

>> ご利用規約
株式会社スズケン