糖尿病(とうにょうびょう)と脳梗塞(のうこうそく)・心筋梗塞(しんきんこうそく)
指導/浅原哲子
国立病院機構 京都医療センター
臨床研究センター 糖尿病研究部 臨床代謝栄養研究室長


▼病気に関する基礎知識
 糖尿病とは血糖値が正常より高くなる病気です。糖尿病では、脳の血管がつまる脳梗塞や心臓の筋肉へ血液を送る動脈がつまる心筋梗塞のリスクが高まるといわれています。これらの動脈硬化症では、血管の中にプラークとよばれるふくらみ〔瘤(こぶ)〕ができますが、このプラークは血管壁に酸化されたリポ蛋白が入り込むことで成長します。糖尿病では、このリポ蛋白の酸化が促進され、動脈硬化が起こりやすくなります。
▼再発・予防のための対策
 糖尿病と診断される前段階、食後高血糖の時期から、食事・運動療法による動脈硬化の予防効果があります。また、血糖値だけでなく、血圧やコレステロール値の管理も重要です。糖尿病の方の動脈硬化予防には、血圧は130/80mmHg未満、血清脂質はLDLーコレステロール値120mg/dL未満(心筋梗塞既往者では100mg/dL未満)と正常な人よりも厳しい目標値が設定されます。
▼食事・運動などの生活における留意点
留意点 食事療法では、まずコレステロールの多い食品(脂身、揚げ物、菓子類)や塩分を控えましょう。魚・大豆製品、コレステロールを下げる働きのある食物繊維が豊富な野菜・きのこ・海藻類や青魚を増やしましょう。運動には血糖値、コレステロールや血圧を同時に下げる働きがあり、血行を改善して動脈硬化を防いでくれます。しかし、急に無理な運動を始めると、逆に脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険もあるので、主治医と運動の量や種類を相談しましょう。早歩きや水泳など全身を動かす運動が良いでしょう。さらに、検査などで動脈硬化が進行している時、発作の予防のために薬が処方されることがありますが、こういった処方薬を自己判断で勝手に中止しないことも肝要です。



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