認知症のくすり
指導/鳥羽研二
杏林大学医学部高齢医学教室教授


▼くすりの種類
 認知症のかたに処方される薬剤には、アルツハイマー病に対するコリンエステラーゼ阻害薬(塩酸ドネペジル:アリセプト®)と、脳血管性認知症に対する微小循環改善薬や降圧薬があります。

▼服薬上の注意点
 この薬は1日のうち、いつ服用しても構いません。しかし、1週間服用せずにいると、物忘れが急速に悪化し、服用前の状態にまで戻ってしまいます。大切なのは必ず1日1回確実に服用することです。物忘れのある方では、くすりの飲み忘れが多いため、介護者が確かめられる時間(朝か夜)に服用させることがポイントです。飲み込みにくい方には、口腔内崩壊錠(アリセプト®D)をお勧めします。
 主な副作用は、食欲低下、下痢などの消化器症状です。消化器症状を抑える目的で処方される胃薬には、アリセプト®の効果を打ち消す「抗コリン薬」と呼ばれるものがあります。必ずかかりつけ医に相談して処方してもらってください。


▼日常生活の注意点
 おくすりの効果を最大限に引き出せるかどうかは、実は日常の過ごし方にかかっています。
 「外出して季節を感じる」「体操をして身体の硬さを実感する」「好きな趣味を生かす」「楽しいことを続ける」「家庭でできる家事は自分でする」などの生活を実践することによって、薬物治療との相乗効果が期待できます。


制作:株式会社ライフメディコム/情報提供:株式会社スズケン

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