頸動脈(けいどうみゃく)プラークのくすり
指導/堀内久徳
東北大学加齢医学研究所 基礎加齢研究分野 教授


▼処方されるくすり
 頸動脈プラークは、頸動脈に発生した動脈硬化で、動脈硬化の予防、進展阻止が重要です。動脈硬化の主要な危険因子は喫煙、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症です。治療には、禁煙・食事・運動指導とともに、危険因子のコントロールのために薬を用います。
 さらに、一度脳梗塞を起こされた方や、脳梗塞を発症する危険性の高い頸動脈プラークの方には、アスピリン(バイアスピリン®)やクロピドグレル(プラビックス®)、シロスタゾール(プレタール®)などの抗血小板薬(こうけっしょうばんやく)による「血液さらさら療法」を行います。なお、血液さらさら療法(抗血栓療法)は、抗血小板療法と抗凝固(こうぎょうこ)療法に分けられ、それぞれに有効な疾患があり、疾患ごとに明確に使い分けられています。心房細動時に心臓内血栓が遊離(ゆうり)して生じる心原性脳塞栓症予防には抗凝固療法が行われますが、頸動脈プラークによる脳梗塞予防のためには、原則として抗血小板療法が行われます。
▼抗血小板療法時の注意点
 抗血小板療法は脳梗塞の発症を抑えることができますが、一方で出血リスクの増加は避けられません。変調があれば医師に相談してください。なお、多くの抗血小板薬は血流中のすべての血小板の機能を不可逆(ふかぎゃく)的に弱めます。血小板の寿命は10日ほどであるため、抗血小板薬を中止しても数日は効果が持続します。手術などを受けられる場合には、医師の指示に従ってください。
▼頸動脈プラーク悪化時の対処法
頸動脈エコー検査 動脈硬化の多くは、予防に努めても、年齢とともに進展します。そのため頸動脈プラークは定期的なチェックが重要です。安定していても急に進展する場合があります。もし、片側性(へんそくせい)の麻痺や感覚障害、構語障害、目の不調などがあったときには、たとえその症状が10分以内に回復したとしても、脳梗塞の危険信号である可能性があるため、速やかに医師に相談してください。今日、内科的治療だけでなく、カテーテル治療や外科的治療が大きく進歩しており、障害は最小限にとどめることも可能です。
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