過敏性腸症候群とは
指導/大和 滋
国立精神・神経センター国府台病院消化器外来部長


 過敏性腸症候群とは、検査でははっきりとした異常がみつからないにもかかわらず、おなかの痛みや膨満感などの不快な症状と、下痢や便秘など便通の異常が起こる病気です。腸の動きのアンバランスや内臓の感覚が過敏であることなどが原因と考えられています。食後や出社・登校時、ストレスがかかったときなどに症状が強くなり、睡眠中やゆったりした気分のときにはそれほど症状が出ないのが特徴です。決して珍しい病気ではなく、症状の軽い人も含めると日本の全人口の15〜20%が過敏性腸症候群であるといわています。

Q&A
Q どのような検査が必要ですか?

A 症状から、大腸がんや腸に炎症を起こす病気(炎症性腸疾患)、消化不良などと区別する必要があります。最初は血液検査と便の検査などを行い、これに異常があった場合、あるいは症状や年齢に応じて大腸の内視鏡検査を行います。

Q どのように対処すればよいのでしょうか?

A-1 過敏性腸症候群について知る
検査で異常ないといわれても、症状があるために「自分には何か病気があるのでは」と心配で、複数の医療機関を受診する人も少なくありません。検査で異常のないことと、過敏性腸症候群という病気の存在を理解することが治療の第一歩です。疑問点があれば、主治医に遠慮なく相談し解決しておきましょう。


A-2 自分に合ったライフスタイルを
過敏性腸症候群はストレスにより症状が悪化するので、これを避けることが理想です。しかし、現代の生活では、まったくストレスのない状況は考えられません。趣味や運動、自然に触れることなどでうまくストレスを解消することを考えるべきでしょう。また、自分の症状が悪化する要因を冷静に考え、自分に合った食・生活習慣をみつけることも必要です。そして、症状を完全になくすことを目標とするのではなく、ある程度うまく付き合う気持ちも重要です。


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