虫さされ(虫刺症)
 


 

身近な皮膚のトラブル、虫さされについて解説いたします。
虫によって痒みや痛み、腫れ具合など症状が異なります。



  「虫さされ」の種類
   

虫さされとは、皮膚の虫に刺されたり触れた箇所にできるピンク色や赤色の盛り上がった発疹です。日常的な「虫さされ」※とは、大きく4つに分けることができます。

  1. 吸血する
    蚊、ブユ、アブ、ダニ、ノミ、シラミ
  2. 噛む
    クモ、ムカデ
  3. 刺す
  4. 触れると皮膚が炎症をおこす
    毛虫

※ここでは砂漠のサソリやクラゲやヒトデといった海洋生物は除きます。


  虫の種類別 症状と対処法
   

  • 白と黒のシマシマ模様が特徴のヒトスジシマカ、日本脳炎やフィラリアの仲立ちとなるアカイエカなど、日本には約60種類の蚊が生息しています。
    痒みの原因は、血を吸う時に血が固まらないよう注入する唾液です。成虫は普段、花の蜜や果実の汁を吸っていますが、栄養が必要になる産卵の時期に人間や家畜など動物の血を吸います。
    刺された患部を清潔にし、炎症にあわせて市販の虫さされ薬、抗菌薬やステロイドの塗り薬を使い分けます。高熱が出たり潰瘍になった場合は、「蚊アレルギー」の可能性があるので皮膚科を受診します。
  • ブユ、アブ
    ブユもアブも、メスだけが人間や家畜など動物の血を吸います。したがって蜂とは異なり、自ら人間に寄ってきます。また蚊とは異なり皮膚を噛み切って吸血するため、吸血時には痛みをともない、また注入される唾液によって、しだいに患部に激しい腫れと痒みの症状があらわれます。症状は一ヶ月など長期間にわたることもあり、赤いしこりが長く残ることもあります。
    皮膚科を受診します。放置すると症状が長引いたり、掻きむしった患部から細菌感染を引き起こす可能性があるため、できるだけ医師の診断と治療を受けた方が良いと言えます。抗生物質とステロイド剤、痛み止めなどで治療します。
  • ダニ
    ダニは地球上のあらゆる場所に生息しており、日本では約600種類が知られています。ダニは昆虫ではなくクモに近い仲間です。(足の数が成虫になると8本になります。)一方シラミとノミは昆虫です。
    日常で害が多いのはイエダニです。室内に生息し、ネズミに寄生、人間の血液を吸います。
    ツメダニやトゲダニは体液を吸います。皮膚が柔らかい太ももや腕の内側、腹部などが狙われやすいです。痒みを伴う赤い発疹の症状が出ます。
    野外ではマダニが要注意です。吸血のために1〜2週間は患部にくっついたままとなり、無理に引き抜くと頭部が残る、感染症を引き起こすなどのリスクがともなうので、皮膚科を受診します。
  • クモ
    ほとんどのクモが捕食のための毒を持っています。人を死に至らしめるほどの猛毒を持つクモはいませんが、「カバキコマチグモ」「セアカゴケグモ」は猛毒を持っているので注意が必要です。「カバキコマチグモ」は山地を問わず草むらや水田、山林など至る所に生息しています。
    刺されると激痛を伴う腫れの症状があらわれます。すぐに医師の診断を受けましょう。
  • ムカデ
    夜行性で、落ち葉や朽ち木の下など暗い場所に住んでいます。そのため目はほとんど退化していますが、ニオイや振動に敏感で、動きも素早いです。かなり強い毒を持っており、トカゲやヒキガエルなどを捕食します。人間が噛まれた場合、激痛が走り患部が腫れ、しびれが生じます。蜂に刺されたときのようなショック症状「アナフィラキシーショック」を起こすこともあります。

  • 刺す蜂はアシナガバチ、スズメバチが代表的です。ミツバチは養蜂家の方以外の一般の人が刺されるケースは稀です。秋のレジャーで野外での被害が多いです。
    ハチに刺されると、患部が激しい痛みを伴い赤く腫れます。これはハチ毒の刺激作用によるものです。初めて刺された場合、通常は1日以内に症状は治まりますが、2回目以降はハチ毒に対するアレルギー反応があらわれ、刺された直後から蕁麻疹の症状があらわれたり、刺されて1〜2日で強い発赤、腫れを生じます。
    人によってはショック症状「アナフィラキシーショック」を起こし、しびれる、意識喪失、血圧低下などで死に至ることもあります。
  • ケムシ
    蝶や蛾の幼虫(ケムシ/イモムシ)の毛に触れることで腫れて痒みをおこすことがあります。これは、有毒毛を持つケムシに触れた場合におこる皮膚炎です。
    有毒毛には毒針毛(どくしんもう)と毒棘(どくきょく)があります。毒針毛はドクガ類(ドクガ、チャドクガなど)、毒棘はイラガ類(イラガ、ヒロヘリアオイラガなど)の幼虫にあります。これに触れると、激しい痒みを伴う蕁麻疹のような症状があらわれます。
    非常に強い痒みを伴うため、掻きむしって細菌感染し化膿する恐れがあります。
    薬は、抗生物質が配合されたものの使用がおすすめです。

  虫よけ 使用のマナー
   

最近、様々なタイプの虫よけが市販されています。レジャーの際、また普段のお出かけの時に使用する方も多いでしょう。
しかし先日、動物園の昆虫館から、施設の屋内での使用は避けるよう、来館者に呼びかけている、というニュースを見ました。外では確かに害虫ですが、一方でそれを観察する場などに出向いた際には、その場のルールを確認しましょう。


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