緑内障
 


 

目が疲れる、かすむ、電灯を見ると周囲に虹がかかって見える。また、目が痛い、充血、目がかすむ・・・一見、日常的な目の症状ですが、緑内障の症状の数例。緑内障は、日本に200万人上の患者さんがおり、主に中高年にあらわれると言われています。しかし進行がゆっくり、自覚症状が少ないため、緑内障と気づかずに日常を過ごしてしまうことが多い病気です。進行がすすむと、失明にいたる緑内障。予防のためには定期的な検診が必要です。



  緑内障の症状
   

一般的に「緑内障」とよばれるものは、原発緑内障のことで、中高年によくみられます。
原発緑内障とは、原因がはっきりしないものです。他に、続発緑内障(他の病気に引き続いておこるもの)、先天性緑内障(先天異常)があります。

一般的な緑内障は、原発緑内障であり、次の2タイプに分類されます。

(1)開放隅角緑内障
症状 目の疲れ、かすみ。
電灯を見るとその周囲に虹がかかって見える。
病気について

眼球内には毛様体でつくりだされた房水という水が流れています。この水は、隅角(ぐうかく)から眼球の外へ排出されています。毛様体でつくられている房水の量と、角膜と虹彩との境目にある隅角から排出される房水の量はつねに同じで、そのことにより眼圧は一定に保たれています。排出が悪化したり、産生が多すぎると、眼圧が高くなります。

開放隅角緑内障は、隅角が見かけ上開放しているにもかかわらず、線維柱帯(とその奥にあるシュレム管)と呼ばれる場所が目詰まりを起こし、排出がうまくいかず、眼圧が正常値よりやや高い疾患。
長い間に視野障害が起き、放置しておくと失明してしまいます。
隅角の組織に障害が起こるためと考えられていますが、詳しい原因はまだ分かっていません。眼圧降下剤の点眼や内服薬で眼圧をコントロールします。


(2)閉塞隅角緑内障
症状 突然の眼痛、充血、かすみ、ひどい頭痛、吐き気、おう吐
病気について

角膜と虹彩との境目にある隅角(ぐうかく)が虹彩でふさがれ、房水と呼ばれる目の中を流れる水が目の外へ流れなくなって眼球内に溜まり、目の中の圧力が上昇する病気が閉塞隅角緑内障です。
急性と慢性があり、急性の場合は激しい症状が現れますが、慢性では、はっきりとした症状が現れない場合もあります。

原因はよくわかっていませんが、中年期以降の女性によくみられます。眼圧降下剤などを使い、ただちに眼圧を下げることが重要です。

原発緑内障 開放隅角緑内障
  閉塞隅角緑内障
続発緑内障 開放隅角緑内障
  閉塞隅角緑内障
先天緑内障  

  予防には、定期的な検査を!
   

緑内障の進行はとてもゆっくりなため、発病から失明するまで30年ほどかかると言われています。原発緑内障のうち、閉塞隅角緑内障は進行も遅く、症状も緑内障と気付きづらく自覚症状もないため、気づいた頃には症状がかなり進行・悪化し、視力を失っている場合があります。

したがって、緑内障の予防には、定期的な検査が必要です。
検査には下記のものがあります。

  • 眼圧測定
    眼圧計を使った眼圧検査をおこないます。機械で直接目に触れて測定する機器、目に圧縮した空気を吹き込んで測定する機器があります。
    眼圧は血圧のように、一日の中で変化があるので、繰り返しの検査が必要となります。
  • 眼底検査
    視神経の障害の程度を判定します。視神経乳頭(視神経の突起の集まり)には、小さなくぼみがあります。視神経が消失すると、このくぼみが変形したり、大きくなったりします。健康診断などでは、よく「視神経乳頭陥凹拡大(ししんけいにゅうとうかんおうかくだい)」と判定されます。検眼鏡、生体顕微鏡、眼底カメラ、画像解析装置などで検査します。
  • 隅角検査
    緑内障の種類を検査します。検査には専用のコンタクトレンズを用います。特殊なコンタクトレンズを患者さんの目に押し当てて隅角を観察して診断します。
  • 視野検査
    光の見え方で、見える範囲を調べます。緑内障の進行具合を判断するための最も重要な検査です。視野が正常か異常か、また病気の進行状態を調べます。

上記の検査を繰り返し、緑内障の状態を診断します。


  緑内障の治療
   

病気が進行して損なわれた視神経を回復することはできません。したがって緑内障の治療とは、病気の進行を遅らせたり、それ以上進まないようにすることで、失明を防ぐことです。

(1)点眼薬による治療
多くの緑内障では、薬物療法が治療の基本です。現在では、緑内障のタイプ・重症度・眼圧の高さなどに応じて処方されます。点眼薬は、低濃度から高濃度など複数の種類があります。複数の目薬を組み合わせて処方される場合もあります。目薬は病状を維持するためのものです。症状が改善しないからといってやめてしまわず、長期的に根気よく続けていくことが重要です。

(2)レーザー治療
点眼薬による治療で効果がない場合、レーザー治療をおこないます。どのタイプの緑内障でできるものではないので、眼科医と相談します。メスを使わず、レーザー光を用いるので、眼球を切開せずに済みます。

(2)手術治療
点眼やレーザー治療でも効果がみられない場合は、手術をおこないます。手術は眼球を切開して房水の流れをつくります。

参照
エンパワーヘルスケア「健康Salad」、日本眼科学会「緑内障」


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