感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎;ロタウイルス・ノロウイルス)
 


  感染性胃腸炎とは
   

感染性胃腸炎(流行性嘔吐下痢症)は、ウイルスなどが原因となって発症する胃腸炎のこと。
「感染性胃腸炎」は、これらウイルス性胃腸炎の総称です。私たちがよく耳にするウイルスは、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス等。
ロタウイルス、アデノウイルスによる胃腸炎は、乳幼児によく見られます。


  症状
   

感染性胃腸炎の症状は、病原体により異なり、また個人差もありますが、下痢、嘔吐、悪心、腹痛、発熱などをきたします。

ロタウイルスを原因とする場合は、便が白色になることもあります。

また水のような下痢、血便となる場合も多いです。症状が重い場合は脱水症状をおこすこともあります。


  発生動向・原因とノロウイルスの感染経路
   

毎年、冬場に大流行します。2010年度は10月半ば頃から患者が増加しはじめ、11月〜12月にかけて急増しました。2011年度も10月から患者が増加の傾向にあります。学校や社会福祉施設などで集団感染するケースで、大流行にいたることもあります。

  1. 感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。
  2. 患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐ぶつから人の手などを介して二次感染した場合
  3. 家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染する場合
  4. 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
  5. 汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
  6. ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合

などがあります。

特に、食中毒では(3)のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。また、ノロウイルスは(3)、(4)、(5)のように食品や水を介したウイルス性食中毒の原因になるばかりでなく、(1)、(2)のようにウイルス性急性胃腸炎(感染症)の原因にもなります。この多彩な感染経路がノロウイルスの制御を困難なものにしています。

(参考)感染経路別ノロウイルス感染集団発生の推移(病原微生物検出情報(IASR))
http://idsc.nih.go.jp/iasr/noro.html


  治療
   

水分と栄養の補給が大切です。 ウイルスを原因とする感染性胃腸炎への特別な治療法はなく、症状を軽減するための処置(対症療法)が行われます。
乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので早めに医療機関を受診することが大切です。特に高齢者は、誤嚥(嘔吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意しましょう。
嘔吐の症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。


  予防のポイント
   
  • 大切なのは手を洗うことです。特に排便後、また調理や食事の前には石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • 使い捨て手袋、マスクエプロンの着用。便や吐物を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。(中心温度85℃1分以上の加熱が必要です)
  • 感染者が使用した食器やリネン、衣類等を洗浄する場合は、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)を使用し、消毒するようにしましょう。感染者がうがいや嘔吐した場所についても、同様に消毒が必要です。

参照
東京都感染情報センター、厚生労働省


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