たばこと健康、どっちが大切? −禁煙−
 


  愛煙家のみなさんは、たばこが自分や周囲の人間の身体に悪影響を及ぼすなんて、もう嫌というほど聞かされたことでしょう。禁煙の必要性は重々承知で、いつかは、と思っていらっしゃる方も多いでしょう。でも、本当に心からそう思っていますか?

  どうしてやめられないのか?2つの原因
    やめたいと思っても、なかなかやめられないたばこ。意思が弱いと指摘され、落ち込んだり、あるいは開き直ったりしていませんか?
「意思が弱いから禁煙できない」、これは必ずしも正しくありません。たばこをやめられない原因は、大きくわけて2つあります。

  1. いわゆる「ニコチン中毒」
  2. 喫煙の日常習慣化による心理的依存
たばこをやめるためには、これら2つの依存状態から抜け出さなければなりません。
ただし、漠然と「さあ今日から絶対に吸わないぞ!」または「また来週から、再来週から、来月から・・・」といった方法ではなかなか難しいでしょう。禁煙を成功させるには、いくつかの段階をふむことをおすすめします。
  禁煙成功のための5ステップ
   

1.たばこの害を知る
たばこが自分の身体や、家族や恋人といった大切な人に及ぼす悪影響を正しく認識していますか?
たばこは身体に悪いなんて百も承知かもしれませんが、具体的にどう悪いのか、案外知らないものです。たばこは人間の身体を確実にむしばんでいきます。喫煙とがんの関連については、これまで動物実験や疫学研究など、さまざまな研究が行われてきました。これらは、1964年に発表された米国公衆衛生総監報告をはじめとして、世界各国で数多く報告されています。

まず、第一に死亡数の非常に多い肺がんの最大原因であることです。喫煙年数が長いほど、1日の喫煙本数が多いほど、また、喫煙開始年齢が若いほど、がんの危険性が高くなります。
次に、肺の働きを低下させ、呼吸に困難をきたす「肺気腫」という病気を招くことです。
たばこに含まれるタールの中にあるベンツピレンの多環芳香族炭化水素など、約20種類の強力な発がん物質が肺がんを引き起こすのです。発がん物質の多くは、体内で活性型に変化したのち、DNAと共有結合をしてDNA付加体を形成します。このDNA付加体がDNA複製の際に、遺伝子の変異を引き起こします。こうした遺伝子変異が、がん遺伝子、がん抑制遺伝子、DNA修復遺伝子などにいくつか蓄積することによって、細胞ががん化すると考えられています。喫煙歴のある肺がん患者さんの肺がん細胞には、がん遺伝子やがん抑制遺伝子に変異が多く認められます。また、多環芳香族炭化水素がDNA付加体を形成する位置に一致して、遺伝子変異が認められます。喫煙者に生じた肺がんでは、こうした遺伝子変異が非喫煙者の肺がんよりも多くみられ、悪性度が高いことが知られています。

また、有害物質を多く含む副流煙による受動喫煙の健康への影響、つまり、周りの人への健康被害についても無視できないことが近年の研究結果でわかっています。

たばこが要因となる病気:慢性肺疾患、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、胃潰瘍・十二指腸潰瘍

2.喫煙習慣を分析する
たばこをやめにくい大きな原因に、ニコチン依存があります。あなたのニコチン依存度がどの程度か知っておくと、禁煙するのに役立ちます。

ニコチン依存度チェック(厚生労働省の最新たばこ情報)http://www.health-net.or.jp/tobacco/kinnen/kinen02.html

3.禁煙の準備をする
禁煙を始めるには、タイミングと動機付けが大切です。やみくもに始めても続かないでしょう。

  • 仕事が一段落してある程度ストレスから解放された状態となる休暇中
  • 自分や家族の誕生日など、自分にとって意味のある大切な日から・・・など

禁煙を開始する前に、下記の準備をしておくと良いとされています。
たばこを吸わない環境を自分から作ることも大切ですね。
(参照:厚生労働省の最新たばこ情報)

  • タバコの銘柄を、おいしくないと感じる銘柄やニコチンの少ない銘柄に変える。ただし、ニコチンの少ない銘柄に変えた場合、本数が増えることがあるので注意する。
  • タバコを吸う時に、タバコを持つ手やくわえる口の位置を変えたり、ライターをやめてマッチを使う。
  • タバコを吸う時間や場所を段階的に制限していく。
  • タバコがどうしても吸いたくなる場所や時間をチェックする。
  • 家族や友人、職場の同僚の中から、一緒に禁煙を始める仲間を見つける。
  • 家族や友人など周囲の人に、禁煙することを伝え、協力してもらう。
  • タバコをやめてもストレスがたまらないように、タバコに変わるストレス対処法(リラクゼーション法など)を身につける。
  • タバコが吸いたくなってもすぐには吸わないで、3分間がまんする。その間、吸いたくてどうしようもない場合は、深呼吸などタバコの代わりになるものを見つけて実践してみる。
  • 禁煙したことのある人は、失敗した理由を思い出し、今回の参考にする。
  • タバコの買い置きはしない。また、タバコを持ち歩かないように心がけ、自由にタバコの吸えない環境を作りだす。
  • 禁煙開始日が近づいてきたら、灰皿をタバコの吸いがらでいっぱいにし、その光景とニオイが非常に不快であることを確認する。
  • 禁煙開始日の前日に、残っているタバコやライター、灰皿などをすべて処分する。
  • タバコの本数を極端に減らしたり、完全に禁煙すると、人によっては離脱症状(禁断症状)が出ることを、あらかじめ承知しておく。
  • 喫煙再開の多くは、タバコの離脱症状が出現し、まだ身体がニコチンに依存している禁煙後1〜2週間に始まることを、あらかじめ認識しておく。
  • 生涯二度とタバコは吸わないと考えると、精神的に大きな負担になるので、今日一日だけは吸わないでおこうと、軽い気持ちでチャレンジする。

4.たばこの離脱症状から抜け出す
禁煙を開始すると、さまざまな離脱症状、いわゆる禁断症状があらわれます。
例えば、無性にたばこを吸いたい、イライラする、集中できない、便秘、口寂しい・・・等
とても辛いですが、これは永遠に続くものではなく、3日から1週間、長くても2〜3週間で消失します。
離脱症状から抜け出すには、離脱症状が起こった時にどう対処したのか、そこから何を学んだのかを記録することをおすすめします。大切なのは、つまずいても自己嫌悪に陥らないこと。2〜3度の失敗は、誰にでもあるものです。

ニコチンガムについて・・・1994年から、日本でも医師の処方のもとであれば使用できることになりました。ニコチンガムを噛むだけで禁煙が成功するわけではありません。あくまで”補助”であることを忘れず、医師の指示にしたがってください。

5.禁煙を継続する
朝起きた時、たばこを吸う仲間の中に入った時、コーヒーを飲んだ時、食後・・・あなたは禁煙を貫けるでしょうか?
周りには誘惑がいっぱい。その時あなたならどうするか、考えてみましょう。


  さあ、思い切って始めましょう!?2つの禁煙法
   

禁煙するには主として「減煙法」と「断煙法」の2つの方法があります。

「減煙法」
例えば、1日目は19本、2日目は18本と徐々にたばこの本数を減らしていく方法です。ただし、本数が減っても、吸い込む回数が増えたり、根元まで吸ったりしがちで、1日10本以下になるとそれ以上減らすのが苦痛になったりします。禁煙前の本数に戻ってしまうことがないようにしましょう。

「断煙法」
最初からきっぱりとたばこをやめる方法です。禁煙による苦痛(ニコチンの離脱症状)が、短期間で解消できるため、成功率が高いです。離脱症状が強い場合は、ニコチンガムや医師の処方によりニコチンパッチを使用し、一時的にニコチンを補給して苦痛を緩和することも可能です。

最後に、禁煙を継続させるコツをご紹介いたします。どこかダイエットにも似ていますね。

  • 禁煙を始めた理由や禁煙中の努力を思い浮かべる
  • 気楽に取り組む
  • 周りにも禁煙をすすめる
  • 禁煙して良かったことを思い浮かべる ・・・など等。

さあ、思い切って禁煙をチャレンジしてみませんか?


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