メタボリックシンドロームについて

◆最近話題のメタボリックシンドロームとは?
 
 過食、運動不足により内臓脂肪(腹腔内の腸間膜の脂肪)が蓄積し、内臓脂肪から分泌される善玉ホルモン(アディポネクチン)が減少したり、悪玉ホルモンが増加することにより全身の動脈硬化(血管の炎症)がおきやすくなる状態のことをいいます。
 ウエスト周囲径(立位、軽呼気時、臍レベルで男性85cm以上、女性90cm以上)の増大が認められる人で、
血圧の上昇(収縮期血圧130mmHg以上又は拡張期血圧85mmHg以上)
中性脂肪の上昇(150mg/dL以上)又は、
HDLコレステロール(善玉コレステロール)の減少(40mg/dL未満)
血糖値上昇(空腹時血糖110mg/dL以上)

1,2,3のうち二つ以上該当する人は、メタボリックシンドロームと診断されます。
 心筋梗塞の危険因子であるLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の増加は、メタボリックシンドロームとは違う独立した概念であるということは留意しておきたいところです。
 メタボリックシンドロームでは、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが効きにくくなり、糖尿病が発症しやすくなったり、脳梗塞や心筋梗塞など血管がつまる病気が起きやすくなります。
 結果的に老後において、自由で満足できる生活ができなくなる。裏返せば不自由な生活をしいられ、生活の質(QOL)が低下することにつながります。
 
メタボリックシンドロームの予防・治療   
 生活習慣の改善がたいへん重要です。

1、禁煙

 
2、食事療法 

 適正なエネルギー摂取量、バランスのとれた食品構成
 1日3食の配分をほぼ均等とし、規則的に食べる。
 腹8分目を守る。
 食品の種類はできるだけ多くする。
 「早食い、ながら食い、まとめ食い」を避ける。
 食物繊維(野菜、海藻、きのこなど)は多めに、塩分や脂肪は控えめに。
 食物繊維を先に食べる。
 食後の果物摂取には、降圧効果があるが食べ過ぎないように。
 ゆっくりよくかんで食べる。
 まわりに食物を置かず、食環境のけじめをつける。
 好きなものでも一人前までとして、適正量を守る。
 就寝前の2時間は重いものを食べない。
 食器を小ぶりにする。
 外食では丼物より定食を選ぶ。
 
3、運動療法

 早歩き、水中歩行などを1日30分以上を週3回以上、
 できれば毎日行いましょう。
 10週間以上続けると効果が出てきますが、継続することが大切です。
 運動時の心拍数は50歳未満では、100〜120拍/分以内、50歳以上では、
 100拍/分以内にとどめることが望ましいと考えられています。
 しかし個人差、体調などもあるため、自分自身が「きつい」と感じるときは
 強すぎる運動と思われます。
 


動脈硬化のおきた血管 


この図の左側の血管の動脈硬化は血栓ができにくく、安定している状態(安全プラーク)。それに対し、右側の血管の動脈硬化は脂質部分が多く、血管内腔が血栓でつまりやすい不安定な状態(不安定プラーク)。