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  健康教室  

糖尿病とは

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(1)歴史 
  糖尿病は、今から約3500年も前のエジプトの書物に「多尿病」として記録されているのが、もっとも古い報告です。その後約300年前になり、イギリスで「蜜のように甘い尿がたくさん流れ出る」という意味のギリシャ語が採用され、正式に「糖尿病」という病名が使われました。

(2)病気の状態 
 糖尿病は、インスリンの働きが不足(2型糖尿病)またはインスリンの作られ方の不足(1型糖尿病)により、血糖値がふつうより多くなっている状態です。

(3)疫学
 糖尿病は年々増加傾向にあり、平成9年の厚生労働省調査では、糖尿病患者さんは約690万人、未治療の糖尿病患者さんを含めると約1370万人と報告されています。つまり、 40歳以上の人では、10人に1人が糖尿病にかかっていることになります。

(4)診断 
 糖尿病のくわしい診断は、血糖の検査によっておこなわれます。
 経ロ75Gブドウ糖負荷試験・・・空腹時血糖126mg/dL以上か、または2時間値200mg/dL以上は、糖尿病型と判定されます。
 正常型は空腹時血糖110mg/dL未満、2時間値140mg/dL未満です。これ以外は境界型と判定され、経過観察を必要とします。

(5)分類
 1型糖尿病:このタイプの糖尿病は、一般的にはやせており、子供や思春期に急激に発病し、インスリンが絶対必要です。
 2型糖尿病:このタイプの糖尿病は、わが国の糖尿病の約97%を占め、一般的には、中年以降の太った人に多く、遺伝的体質のある人が、食べ過ぎ、飲み過ぎ、太り過ぎ、精神的、ストレスなどが加わることで発病します。

(6)症状 
 初期には、ほとんど自覚症状はありません。血糖値が高い状態が数年続くことにより、自覚症状がでてきます。
 自覚症状で最初にでてくるもので多いのが、のどがかわく、尿が多い、水分を多くとるの3症状です。さらに、病気が進むと体重減少、性欲の衰え、月経異常がみられます。
 病気が中期まで進むと、合併症がでてきます。合併症の症状がでてきたら、1日でも早い、糖尿病専門の医者の治療が必要です。


糖尿病の合併症・検査

(1)合併症
 急性合併症
●高血糖:インスリンなどの薬物中断によって起こることが多く、脱水症状(のどの乾き、多尿など)から血圧低下さらには、腹痛や意識がなくなることもあります。
●低血糖:インスリンや飲み薬を使っている患者さんが、薬の量を間違った時や、食事を抜いた時、下痢をした時さらには空腹時に激しい運動をした時に起きます。症状としては、ふるえ、だるさ、強い空腹感、イライラなどがでてきます。そのままだまっておくと意識がなくなります。
 
 慢性合併症
●神経障害:糖尿病コントロールが悪い状態が3年位続くとでてきます。症状としては、両足のしびれ、立ちくらみ、便秘、胸焼けが多くみられます。これらの症状のため、整形外科や胃腸科をおとづれても異常が無く、「年のせい」とあきらめている患者さんの中に糖尿病の患者さんが多数みられます。
●網膜症:糖尿病コントロールが悪い状態が5年位続くとでてきます。視力の低下さらに放置すると失明にまでおよぶ怖い合併症です。糖尿病の患者さんは少なくとも年に2回は眼科で検査をしてもらいさらに、目の合併症が見つかった患者さんは、糖尿病コントロールが、合併症の無い患者さんとは全く違ってきますので、ぜひ糖尿病専門の内科医にご相談下さい。
●腎症:糖尿病コントロールが悪い状態が7年位続くとでてきます。早期には、尿検査で判定できます。この時期は食事と飲み薬で直すことができます。中期になり尿にタンパクがでてきたり、足のムクミがでてきたら注意が必要で、放置すると透析が必要となります。
●その他:以上の3大合併症以外に恐ろしい合併症が、動脈硬化による壊疸、心筋梗塞、脳卒中です。

(2)糖尿病の検査 
  月1回必要な検査 
●尿:一般的に血糖値が170mg/dL以上になると、おしっこに糖がでてきます。
●血糖:空腹時血糖、食後血糖とも正常であることが望まれます。
●HbA1c(ヘモグロビンA1c):大体1〜2ヶ月間の血糖の値の平均を調べる検査です。6.5%以下が目標となります。


糖尿病の治療

(1)治療の目標
 まずは、食事療法です。標準体重に近づけるように、食事カロリーを決めます。

 標準体重(kg)=身長(m)X身長(m)X22

 食事カロリー=仕事量(キロカロリー)X 標準体重(kg)

労働強度 体重1kg当たりの仕事量 
 軽労働 25〜30 
 中労働 30〜35 
 重労働 35〜40 

 やせ型、若い人・・・高いほうをかける
 肥満型、中年以降・・低いほうをかける

例えば、身長160cm、体重60kg、60歳の家庭の主婦の場合では
 標準体重=1.60X1.60X22=56kgとなり、あと4kgの減量が必要です。
 そのため、食事カロリーは25X56=1400キロカロリーの食事が望まれます。

 さらに、月1回のHbA1cを6.5%以下にすることが目標となります。HbA1cが6.5%以下なら合併症は発生しづらくなります。

血糖コントロールの評価
 空腹時血糖(mg/dL)
   優   100未満
   良   100〜119
   可   120〜139
   不可  140以上
  
 食後2時間血糖(mg/dL)
   優   120未満
   良   120〜169
   可   170〜199
   不可  200以上
  
 HbA1c(%)
   優   5.8未満 
   良   5.8〜6.5
      可    6.6〜7.9
     不可   8.0以上
  

(2)治療の実際
 糖尿病の治療は、食事と運動とお薬の3つです。なかでも基本は、食事と運動です。
 ただし、目や腎臓の合併症がある患者さんや、肝臓や膵臓の病気がある患者さんでは、治療方法が違ってきますので、糖尿病専門の内科医に相談して下さい。


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